「整数と小数」とは?整数と小数の仕組みと違いをわかりやすく解説
小学校5年生の算数で学習する「整数と小数」について、整数と小数の仕組み、整数と小数の違いとはなにか、整数と小数を10倍・100倍・1000倍した場合、整数と小数を\(\frac{1}{10}\)倍、\(\frac{1}{100}\)倍、\(\frac{1}{1000}\)倍した場合をわかりやすく解説するよ。
目次
整数と小数のしくみ
整数と小数がどんな数だったか覚えているかな?
まずは、この2つについて復習しよう!
整数と小数
整数
整数の「整 」の文字は、「きちんとそろえる」、「ととのっている」という意味があるんだ。
だから整数は、「きちんとそろっている数」「ととのっている数」という意味で使われている言葉で「0、1、2、3、4・・・」のように、小数点がつかない数のことをいうんだ。
小数
小数は、小数点を使ってあらわす数のことで「0.1、1.52」のような数のことだよ。
ここから2つの数についてくわしく確認するよ。
2849という数は、どんな数が何こあるかを考えてみよう。
2849は千の位の数が2、百の位の数が8、十の位の数が4、一の位の数が9ということだから
2849=1000×2+100×8+10×4+1×9
と表すことができるんだ。
※イメージしにくい人は、1000円札が2枚、100円玉が8枚、10円玉が4枚、1円玉が9枚とイメージしてみてね。
つぎに、2.849という数も、どんな数が何こあるかを考えてみよう。
2849と同じように、それぞれの数字は、その位の数が何こあるかわ表しているから
2.849は、一の位の数が2、\(\frac{1}{10}\)の位の数が8、\(\frac{1}{100}\)の位の数が4、\(\frac{1}{1000}\)の位の数が9ということだから
2.849=1×2+0.1×8+0.01×4+0.001×9
と表すことができるんだ。
問題
□にあてはまる数字を書きましょう。
8.109=1×□+0.1×□+0.01×□+0.001×□
それぞれの位の数字を見てみると
一の位の数が8、\(\frac{1}{10}\)の位の数が1、\(\frac{1}{100}\)の位の数が0、\(\frac{1}{1000}\)の位の数が9ということがわかるね。
だから答えは、
8.109=1×8+0.1×1+0.01×0+0.001×9
となるよ。
つぎに、ある数をもとにした数の見方について考えよう。
「10円玉が10枚あったら100円」になるように、1つの位の数が10こ集まったら、1つ上の位にうつるんだ。
これは小数でも同じことがいえるよ。
例題
1.234は、0.001を何こ集めた数ですか。
すぐに答えを出すのは、難しいからそれぞれの位の数に分けて考えよう。
1.234を1+0.2+0.03+0.004と考えて、小さい位の数から順番にみてみると
0.004・・・\(\frac{1}{1000}\)の位の数が4こ
0.03・・・\(\frac{1}{100}\)の位の数が3こ
0.2・・・\(\frac{1}{10}\)の位の数が2こ
1・・・1の位の数が1こ
と分けることができるね。
これを元にして、それぞれの位の数が0.001を何こ集めた数かを考えよう。
0.004
これは、0.001が4こ集めた数ということがすぐにわかるね!
0.03
0.001とくらべてみると、1つ上の位の数ということがわかるね。
0.001が10こ集まると、0.01になるから、0.03は0.001が30こ集まった数ということがわかるよ。
0.2
0.001とくらべると、2つ上の位の数ということがわかるね。
0.001が100こ集まると、0.1になるから、0.2は0.001が200こ集まった数ということがわかるよ。
1
0.001とくらべると、3つ上の位の数ということがわかるね。
0.001が1000こ集まると、1になるね。
これで1.234は、0.001を4+30+200+1000=1234こ集めた数、ということがわかるよ。
これまで習った数のしくみを使って、つぎの問題にチャレンジしよう。
問題
【□□.□□□】の□に、1、2、3、4、5の数を全て使って、①から③の数をつくりましょう。
①つくれる数のうち、いちばん小さい数はいくつですか。
②つくれる数のうち、2番めに大きい数はいくつですか。
③つくれる数のうち、50にいちばん近い数はいくつですか。
大きい数も小さい数も、まずは大きい位の数(この問題では十の位の数)から順番に考えることがおすすめだよ。
①つくれる数のうち、いちばん小さい数
いちばん小さい数は、十の位の数から順番に、小さい数を選んでいけばOKだよ。
答え 12.345
②つくれる数のうち、2番めに大きい数
まずは、いちばん大きい数から考えよう。
小さい数と同じように、十の位の数から考えればOKだよ。
いちばん大きい数は、54.321になるね。
つぎに、2番めに大きい数について考えよう。
いちばん大きい数の2つの小さい位の数(今回は2と1)を入れ替えると2番めに大きい数を作ることができるよ。
答え 54.312
③つくれる数のうち、50にいちばん近い数
50にいちばん近い数も、これまでの問題と同じように十の位の数から考えよう。
50にいちばん近い数を作る時、十の位の数は「5」か「4」のどちらかになるよ。
※50にいちばん近い数だと、十の位は「5」だけと考えてしまう人が多いんだけれど、49.□□□のように、十の位の数が「4」になる時もあるから気をつけよう。
十の位が5で、50にいちばん近い数
51.234
※50との差は、1.234
十の位が4で、50にいちばん近い数
45.321
※50との差は、4.679
2つをくらべると、51.234の方が50に近いことがわかるね。
答え 51.234
10倍、100倍、1000倍してみよう
つぎに、10倍、100倍、1000倍すると、どのような数になるか確認しよう。
まずは、整数を10倍、100倍、1000倍したものみてみよう。
25×10=250
25×100=2500
25×1000=25000
実はこれは、25のうしろに隠れている小数点の位置が10倍すると1つ、100倍すると2つ、1000倍すると3つ、右にうつっているんだ。
この考え方と同じように、小数を10倍、100倍、1000倍してみよう
2.51×10=25.1
2.51×100=251
2.51×1000=2510
小数も整数と同じように、小数点の位置が右にうつるんだ。
\(\frac{1}{10}\)、\(\frac{1}{100}\)、\(\frac{1}{1000}\)してみよう
10倍、100倍、1000倍のつぎは、\(\frac{1}{10}\)、\(\frac{1}{100}\)、\(\frac{1}{1000}\)した数について確認しよう。
\(\frac{1}{10}\)は、10で割ること
\(\frac{1}{100}\)は、100で割ること
\(\frac{1}{1000}\)は、1000で割ること
と同じなんだ。
\(\frac{1}{10}\)した場合 25.1÷10=2.51
\(\frac{1}{100}\)した場合 25.1÷100=0.251
\(\frac{1}{1000}\)した場合 25.1÷1000=0.0251
10倍、100倍、1000倍した時と同じように、小数点の位置に注目すると、\(\frac{1}{10}\)すると1つ、\(\frac{1}{100}\)すると2つ、\(\frac{1}{1000}\)すると3つ、左にうつっていることがわかるね。
整数と小数の仕組みまとめ
整数と小数の仕組みまとめ
- 整数は、0、1、2、3、4・・・のように、小数点がつかない数のこと
- 小数は、0.1、1.25などのように、小数点を使ってあらわす数のこと
- 小数や整数を10倍、100倍、1000倍、・・・すると、小数点の位置は、それぞれ右に1けた、2けた、3けた、・・・うつる。
- 小数や整数を\(\frac{1}{10}\)、\(\frac{1}{100}\)、\(\frac{1}{1000}\)、・・・すると、小数点の位置は、それぞれ左に1けた、2けた、3けた、・・・うつる。
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ゆみねこ
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。