『傷害の発生要因』解説!人的要因・環境要因の違いと対策まとめ

中学2年生の保健体育で学習する「傷害の発生要因」について、わかりやすく解説するよ。

「傷害」と聞くと、交通事故や大きなけがを思い浮かべるかもしれないね。
でも、学校生活や部活動、家の中、登下校中など、わたしたちの身の回りにも、けがにつながる原因はたくさんあるんだ。

この単元では、傷害が起こる原因を「人的要因」「環境要因」に分けて考え、どうすれば防ぐことができるのかを学習していくよ。

この記事で分かること

  • 傷害とは何か
  • 傷害が起こる原因にはどのようなものがあるか
  • 「人的要因」と「環境要因」の違い
  • 事故やけがを防ぐために大切な考え方
  • 定期テストでよく問われるポイント

1. 傷害とは何か

傷害とは、事故や自然災害などによって、体が傷ついたり、けがをしたりすることをいうよ。

たとえば、転んでひざをすりむく、部活動で足をひねる、自転車でぶつかってけがをする、熱いものに触れてやけどをする、なども傷害にふくまれるんだ。

たろう
「傷害」って、なんだか大きな事故だけのことかと思ってたよ。
くまごろう
もちろん大きな事故も傷害だけれど、日常生活の中で起こるけがも傷害なんだ。だから、自分の生活と結びつけて考えることが大切だよ。

中学生の場合、体育の授業や部活動、登下校中、自転車に乗っているとき、家の中など、いろいろな場面で傷害が起こる可能性があるよ。

つまり、傷害は「自分には関係ないこと」ではなく、だれにでも起こりうる身近な問題なんだね。

2. 傷害はなぜ起こるのか

傷害は、ただ「運が悪かったから」起こるわけではないよ。
多くの場合、傷害には発生要因があるんだ。

たとえば、廊下を走っていて友達とぶつかった場合を考えてみよう。

  • 急いでいた
  • 前をよく見ていなかった
  • 廊下がすべりやすかった
  • 曲がり角で相手が見えにくかった

このように、けがが起こるまでには、いくつかの原因が重なっていることが多いんだ。

たろう
たしかに、ただ「転んだ」で終わりじゃなくて、「なんで転んだのか」を考えると、いろいろ理由がありそうだね。
くまごろう
その通り。傷害を防ぐためには、「なぜ起こったのか」を考えることがとても大切なんだよ。

傷害の発生要因は、大きく次の2つに分けて整理できるよ。

  • 人的要因
  • 環境要因
傷害の発生要因を、人的要因と環境要因に分けて示した図解。中央に事故・傷害があり、左に人的要因、右に環境要因の具体例が描かれている。

この2つを分けて考えることで、事故やけがを防ぐ方法が見つけやすくなるんだ。

3. 人的要因とは

人的要因とは、人の行動や判断、心身の状態などが原因となって、傷害につながることをいうよ。

たとえば、次のようなものが人的要因だよ。

  • 前をよく見ていない
  • 危険な行動をする
  • ルールを守らない
  • ふざける
  • あわてて行動する
  • 疲れていて集中できない
  • 体調が悪いのに無理をする
  • 自分の運動能力を過信する

たとえば、体育の授業で、準備運動をしないまま全力で走ったら、足を痛めやすくなるよね。
また、自転車に乗りながらスマートフォンを見ると、前方の危険に気づきにくくなるよ。

たろう
「自分は大丈夫」って思っているときほど、けがをしやすい気がする……。
くまごろう
まさにそこが大事なんだ。「自分は大丈夫」という油断も、人的要因のひとつと考えられるよ。

人的要因は、自分の意識や行動を変えることで防げるものも多いんだ。

たとえば、「廊下を走らない」「交通ルールを守る」「体調が悪いときは無理をしない」「危ない遊び方をしない」などは、自分で気をつけることができるよね。

4. 環境要因とは

環境要因とは、場所や設備、道具、天候など、まわりの環境が原因となって傷害につながることをいうよ。

たとえば、次のようなものが環境要因だよ。

  • 床がぬれていてすべりやすい
  • 階段や廊下が暗い
  • 道具が壊れている
  • 運動場に石や穴がある
  • サッカーゴールなどが固定されていない
  • 雨や雪で道路がすべりやすい
  • 強い風で物が飛ばされる
  • 見通しの悪い交差点がある

たとえば、同じ「転ぶ」というけがでも、本人がふざけて走ったことが原因の場合もあれば、床がぬれていたことが原因の場合もあるよね。

たろう
じゃあ、けがを防ぐには、自分が気をつけるだけじゃなくて、まわりの状態にも気づく必要があるんだね。
くまごろう
そうなんだ。危険な環境に早く気づいて、近づかない、知らせる、直すことが大切だよ。

環境要因は、自分ひとりではすぐに変えられないものもあるよ。
でも、危険に気づいたら、先生や大人に知らせたり、友達に注意を呼びかけたりすることはできるんだ。

たとえば、体育館の床がぬれていたら、すぐに走り回らず、先生に伝える。
部活動で使う道具が壊れていたら、そのまま使わずに確認してもらう。
こうした行動が、傷害の予防につながるんだよ。

5. 人的要因と環境要因は重なって傷害につながる

傷害は、「人的要因だけ」「環境要因だけ」で起こるとは限らないよ。
多くの場合、人的要因と環境要因が重なって起こるんだ。

人的要因と環境要因が重なって傷害につながることを、雨の日の自転車、体育館での転倒、部活動中のけがの3例で示した図解。

たとえば、雨の日の登校中に、自転車で急いでいて転んだ場合を考えてみよう。

できごと人的要因環境要因
雨の日に自転車で転倒した急いでいた、スピードを出していた道路がぬれてすべりやすかった
体育館で走って転んだ前をよく見ていなかった床がぬれていた
部活動中に足をひねった疲れていた、準備運動が不十分だった地面に穴やでこぼこがあった
公園で遊具から落ちた無理な遊び方をした遊具がぬれていた、古くなっていた
たろう
たしかに、事故って「これだけが原因!」っていうより、いくつかの原因が合わさって起きるんだね。
くまごろう
そうだね。だから、テストでも「人的要因」と「環境要因」を区別しながら、両方を見つける問題が出やすいよ。

たとえば、「雨で道路がぬれていた」は環境要因だけれど、「スピードを落とさなかった」は人的要因だよ。
このように分けて考えると、事故や傷害を防ぐために、何を改善すればよいかが見えてくるんだ。

6. 傷害を防ぐために大切なこと

傷害を防ぐためには、まず危険を予測することが大切だよ。

危険を予測するとは、「このままだとけがをするかもしれない」と前もって考えることなんだ。

傷害を防ぐために大切なことを、危険を予測する・周りを確認する・無理をしない・安全な行動を選ぶ、の流れで示した図解。

たとえば、次のように考えることができるね。

  • 雨の日だから、自転車のスピードを落とそう
  • 体育館の床がすべりそうだから、走らないようにしよう
  • 部活動で疲れているから、無理な動きはやめよう
  • 暗い道は見えにくいから、ライトをつけて周りを確認しよう
  • 道具が壊れていないか、使う前に確認しよう
たろう
危険を予測するって、未来をちょっと想像するってことなんだね。
くまごろう
そうそう。「この行動をしたら、次に何が起こりそうかな?」と考える力が、けがを防ぐ力になるんだよ。

また、事故や傷害を防ぐには、次のような行動も大切だよ。

  • ルールやマナーを守る
  • 危険な場所に近づかない
  • 体調が悪いときは無理をしない
  • 使う道具や場所の安全を確認する
  • 危険に気づいたら周りに知らせる
  • 安全な行動を自分で選ぶ

傷害の予防は、「先生や大人が注意してくれるから大丈夫」というものではないよ。
自分自身が危険に気づき、安全な行動を選ぶことが大切なんだ。

7. 身近な場面で考えてみよう

ここでは、身近な場面をもとに、人的要因と環境要因を考えてみよう。

例1:部活動中のけが

サッカーの練習中、ボールを追いかけて走っていたら、ぬかるんだ地面ですべって転んでしまった。

人的要因周りをよく見ていなかった、無理にボールを追った
環境要因地面がぬかるんでいて、すべりやすかった
予防の方法地面の状態を確認する、危険な場所では無理な動きをしない

例2:自転車での事故

急いで自転車に乗っていたら、見通しの悪い交差点で人とぶつかりそうになった。

人的要因急いでいた、スピードを出していた、安全確認が不十分だった
環境要因交差点の見通しが悪かった
予防の方法交差点では一時停止し、左右を確認する

例3:川や海での事故

川遊びをしていたら、急に雨が強くなり、水の流れが速くなって危険な状態になった。

人的要因天気の変化をよく確認していなかった、危険な場所で遊んでいた
環境要因雨で水量が増えた、流れが速くなった
予防の方法天気を確認する、増水しそうなときは川に近づかない
たろう
こうやって表にすると、人的要因と環境要因が見分けやすいね。
くまごろう
テストでも、このような具体例から要因を考える問題が出やすいよ。場面を読んで、「人の行動かな?」「まわりの状態かな?」と分けて考えよう。

8. 傷害の発生要因のまとめ

傷害は、日常生活のさまざまな場面で起こる可能性があるよ。
でも、原因を正しく知り、危険を予測することで、防げるものもたくさんあるんだ。

特に大切なのは、傷害の原因を人的要因環境要因に分けて考えることだよ。

たろう
「事故が起きた」で終わらせないで、「なぜ起きたのか」を考えることが大切なんだね。
くまごろう
その通り。原因が分かれば、次に同じような事故を防ぐための方法も考えられるんだよ。

重要語句のまとめ

重要語句意味具体例・ポイント
傷害事故や災害などによって体が傷つくこと転倒、骨折、やけど、交通事故によるけがなど
事故思いがけず起こり、人にけがや被害を与えるできごと自転車同士の衝突、階段での転倒など
自然災害自然現象によって起こる災害地震、台風、大雨、落雷など
発生要因事故や傷害が起こる原因となるもの一つだけでなく、複数の原因が重なることが多い
人的要因人の行動・判断・心身の状態などに関係する原因不注意、危険な行動、疲労、体調不良、あせりなど
環境要因場所・設備・道具・天候など、まわりの環境に関係する原因ぬれた床、暗い道、壊れた道具、雨、強風など
心身の状態心や体の調子のこと疲れ、眠気、あせり、体調不良など
施設・設備の状態学校や道路、公園などにある建物や道具の状態体育館の床、階段、遊具、サッカーゴールなどの状態
気象条件天気や気温、風などの状態雨、雪、強風、暑さ、寒さなど
危険の予測事故やけがにつながりそうなことを前もって考えること雨の日はすべりやすいと考え、スピードを落とすなど
安全な行動事故やけがを防ぐための行動確認する、知らせる、近づかない、無理をしないなど
傷害の予防事故やけがが起こらないようにすること人的要因と環境要因の両方に気をつけることが大切

テスト対策ポイント

  • 傷害とは、事故や災害などによって体が傷つくこと。
  • 傷害の発生要因は、大きく人的要因環境要因に分けられる。
  • 人的要因は、人の行動・判断・心身の状態に関係する原因。
  • 人的要因の例は、不注意、危険な行動、ルール違反、疲労、体調不良、あせりなど。
  • 環境要因は、場所・設備・道具・天候など、まわりの環境に関係する原因。
  • 環境要因の例は、ぬれた床、暗い道、壊れた道具、見通しの悪い場所、雨や強風など。
  • 傷害は、人的要因と環境要因が重なって起こることが多い。
  • 事故や傷害を防ぐには、危険を予測し、安全な行動を選ぶことが大切。
  • 具体例を読んで、「人的要因」と「環境要因」を分けて説明できるようにしておこう。

ここまで学習できたら、ぜひ「傷害の発生要因」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!

『傷害の発生要因』テスト対策練習問題と過去問まとめ

【中学保健体育】「傷害の発生要因」重要語句ドリル
【中学保健体育】「傷害と発生要因」内容理解ドリル
【中学保健体育】「人的要因と環境要因」内容理解ドリル
【中学保健体育】「傷害の予防と安全な行動」内容理解ドリル

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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