森鴎外「舞姫」テスト対策練習問題と過去問まとめ
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森鴎外「舞姫」は、高校国語のテストでよく扱われる近代文学作品だよ。
文語体で書かれているため、本文を読むだけでも難しく感じるかもしれないね。
でも、テストで大切なのは、太田豊太郎の心情変化、エリスとの関係、相沢謙吉の役割、出世と愛の対立を整理することなんだ。
この記事では、「舞姫」の重要語句・登場人物・内容理解・本文抜き出し問題・記述問題を、テスト対策用にまとめて確認するよ。
内容を先に確認したい人は、解説ページも参考にしてね。
森鴎外「舞姫」解説!あらすじ・登場人物・豊太郎の心情と主題をわかりやすく解説
このテスト対策で確認すること
- 「舞姫」の作者・主人公・舞台
- 太田豊太郎・エリス・相沢謙吉の人物像
- 豊太郎が「器械的の人物」から変化していく流れ
- 豊太郎とエリスの出会い
- 豊太郎が免官された理由
- 相沢謙吉が果たす役割
- 豊太郎が帰国を選んだ理由
- エリスが精神を病む場面の意味
- 本文からの抜き出し問題・記述問題
- 「舞姫」の主題
目次
1. 基本情報・重要語句の問題
まずは、「舞姫」の基本情報と、テストで問われやすい語句を確認しよう。
問1
ア:夏目漱石
イ:森鴎外
ウ:芥川龍之介
エ:中島敦
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【解説】「舞姫」の作者は森鴎外だよ。明治時代の近代文学を代表する作家の一人なんだ。
問2
ア:相沢謙吉
イ:天方伯
ウ:太田豊太郎
エ:エリス
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【解説】「舞姫」の主人公は太田豊太郎だよ。日本からドイツへ留学した優秀な青年官僚として描かれているんだ。
問3
ア:ロンドン
イ:パリ
ウ:東京
エ:ベルリン
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【解説】「舞姫」の主な舞台はドイツのベルリンだよ。豊太郎はベルリン留学中にエリスと出会うんだ。
問4
ア:西洋へ行くこと
イ:役所を辞めること
ウ:船の中で日記を書くこと
エ:故郷へ帰ること
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【解説】「洋行」は、西洋へ行くことだよ。「舞姫」では、豊太郎が官命によってドイツへ留学することと関係しているんだ。
問5
ア:自分で決めた予定
イ:役所や政府からの命令
ウ:家族からの手紙
エ:友人からの助言
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【解説】「官命」は、役所や政府からの命令という意味だよ。豊太郎は官命によってドイツへ渡ったんだ。
問6
ア:はっきりしていること
イ:静かで落ち着いていること
ウ:ぼんやりしていること
エ:勢いが強いこと
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【解説】「模糊」は、ぼんやりしてはっきりしないことだよ。「模糊たる功名の念」は、豊太郎が名誉や出世をぼんやりと求めていたことを表しているんだ。
問7
ア:強く疑うこと
イ:かわいそうに思うこと
ウ:おごり高ぶること
エ:人をおとしいれること
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【解説】「憐憫」は、かわいそうに思うことだよ。豊太郎がエリスに声をかける場面では、この憐れみの気持ちが重要になるんだ。
問8
ア:相手をほめたたえること
イ:事実を正確に報告すること
ウ:事実でない悪口を言って人をおとしいれること
エ:悲しみに沈むこと
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【解説】「讒誣」は、事実でない悪口を言って人をおとしいれることだよ。豊太郎は同郷の留学生たちから疑われ、讒誣されていくんだ。
問9
ア:官職をやめさせられること
イ:官職につくこと
ウ:官職を断ること
エ:官職の試験に合格すること
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【解説】「免官」は、官職をやめさせられることだよ。豊太郎はエリスとの関係を悪く噂され、官職を解かれてしまうんだ。
問10
ア:急いで走ること
イ:大声で泣くこと
ウ:ためらって進めないこと
エ:静かに眠ること
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【解説】「踟蹰」は、ためらって進めないことだよ。豊太郎が相沢に会う場面では、心の迷いを表す語句として重要になるよ。
問11
ア:一度承諾すること
イ:一度だけ泣くこと
ウ:一人で考えること
エ:一つの手紙を書くこと
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【解説】「一諾」は、一度承諾することだよ。豊太郎が帰国に関わる約束をしてしまう場面で重要になる語句なんだ。
問12
ア:別れのあいさつ
イ:熱などで意識が乱れて言う言葉
ウ:相手を説得する言葉
エ:日記に書いた言葉
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【解説】「譫語」は、熱などで意識が乱れて言う言葉、つまりうわごとのことだよ。豊太郎が病に倒れた場面で出てくる語句なんだ。
2. 登場人物とあらすじの問題
次に、登場人物と物語の大きな流れを確認しよう。
問13
ア:ドイツで生まれ育った舞台俳優
イ:日本からドイツへ留学した優秀な青年官僚
ウ:エリスの父の友人
エ:天方伯に仕えるドイツ人秘書官
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【解説】太田豊太郎は、日本からドイツへ留学した優秀な青年官僚だよ。物語は、彼が帰国する船の中で過去を回想する形で進むんだ。
問14
ア:ベルリンの舞姫で、豊太郎と深く関わる女性
イ:日本から来た豊太郎の妹
ウ:相沢謙吉の妻
エ:天方伯の娘
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【解説】エリスは、ベルリンの舞姫だよ。父を亡くして困っているところを豊太郎に助けられ、やがて豊太郎と深い関係になるんだ。
問15
ア:豊太郎を免官した官長
イ:エリスの父
ウ:豊太郎の友人で、天方伯の秘書官
エ:ベルリンの新聞記者
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【解説】相沢謙吉は、豊太郎の友人であり、天方伯の秘書官だよ。豊太郎を助ける一方で、エリスとの関係を断つように勧める人物でもあるんだ。
問16
ア:豊太郎を再び評価し、日本へ連れ帰るきっかけとなる大臣
イ:エリスを舞台に立たせた劇場の座長
ウ:豊太郎をベルリンでかくまった医師
エ:エリスの父の葬儀を行った人物
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【解説】天方伯は、日本の大臣だよ。豊太郎は天方伯に認められることで、日本で名誉を回復する道を得るんだ。
問17
ア:エリスが死後に書いた手記の形
イ:相沢が豊太郎を批判する手紙の形
ウ:豊太郎が帰国する船の中で過去を回想する形
エ:天方伯が留学生を評価する報告書の形
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【解説】「舞姫」は、豊太郎が帰国する船の中で、ベルリンでの出来事を振り返る形で語られているよ。冒頭の「人知らぬ恨」が重要なんだ。
問18
ア:大学の講義室
イ:古寺の前
ウ:新聞社の編集室
エ:天方伯の宿泊先
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【解説】豊太郎は、ベルリンの古寺の前で泣いているエリスと出会うよ。この出会いが、豊太郎の運命を大きく変えるんだ。
問19
ア:天方伯に反抗したから
イ:日本へ帰ることを拒んだから
ウ:エリスとの関係を同郷人に悪く噂されたから
エ:大学の試験に落ちたから
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【解説】豊太郎は、エリスとの関係を同郷人に悪く噂され、官長に伝えられたことで免官されるよ。ここには、当時の官僚社会の厳しさも表れているんだ。
問20
ア:相沢謙吉
イ:エリスの父
ウ:官長
エ:レエベマン
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【解説】免官後の豊太郎を助けたのは相沢謙吉だよ。相沢は豊太郎に新聞社の通信員の仕事を紹介するんだ。
3. 豊太郎の変化とエリスとの出会いの問題
ここでは、ベルリンで豊太郎がどのように変わっていったのかを確認しよう。
問21
ア:自分の感情だけに従って自由に生きていた
イ:母や官長の期待に従い、まじめに勉強や仕事をしていた
ウ:学問を嫌い、遊びにふけっていた
エ:エリスと結婚するためだけに努力していた
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【解説】豊太郎は、幼いころから母や官長の期待に応えようとして、まじめに努力してきた人物だよ。ただし、自分の意志で人生を選んできたとは言い切れないんだ。
問22
ア:自分の意志よりも、他人の期待や命令に従って動くあり方
イ:機械を作る技術にすぐれているあり方
ウ:人間らしい感情を完全に失ったあり方
エ:外国語を機械のように正確に話すあり方
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【解説】「器械的の人物」とは、自分で考えて選ぶのではなく、母や官長の期待に従って動いてきた豊太郎のあり方を表しているよ。
問23
ア:政治家になる夢をますます強くした
イ:日本への忠誠心を完全に失った
ウ:自由な大学の風にふれ、自分の本当の心に気づき始めた
エ:エリスに会う前から帰国を決意した
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【解説】豊太郎はベルリンの自由な大学の空気にふれ、今まで表に出てこなかった「まことの我」が現れ始めるよ。ここは心情変化の重要ポイントなんだ。
問24
ア:強い敵意
イ:憐憫の情
ウ:政治的な野心
エ:出世への焦り
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【解説】豊太郎は、泣いているエリスを見て、憐憫の情を抱くよ。最初は恋愛というより、かわいそうに思う気持ちから声をかけたんだ。
問25
ア:父の葬儀費用にも困っていたから
イ:大学に入学したかったから
ウ:日本へ行きたかったから
エ:相沢から逃げていたから
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【解説】エリスは父を亡くし、葬儀の費用にも困っていたよ。その苦しさが、豊太郎との出会いのきっかけになるんだ。
問26
ア:最初から相沢に命じられて始まった関係である
イ:豊太郎の憐れみから始まり、しだいに深い愛情へ変わっていく
ウ:豊太郎がエリスを最初から利用しようとした関係である
エ:エリスが豊太郎を日本へ帰すために近づいた関係である
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【解説】豊太郎とエリスの関係は、豊太郎の憐れみから始まるよ。けれど、しだいに二人は親しくなり、深い関係になっていくんだ。
4. 相沢謙吉と帰国決断の問題
ここでは、相沢謙吉の役割と、豊太郎が帰国を選んでいく流れを確認しよう。
問27
ア:エリスとともにベルリンで一生暮らすこと
イ:エリスとの関係を断ち、天方伯の信用を得て日本へ帰ること
ウ:舞台俳優になること
エ:エリスの母を日本へ連れて帰ること
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【解説】相沢は、豊太郎にエリスとの関係を断ち、天方伯の信用を得て日本へ帰るように勧めるよ。相沢は豊太郎を出世の道へ戻そうとしているんだ。
問28
ア:豊太郎を助ける一方で、エリスとの別れを決定づける人物
イ:豊太郎とエリスの結婚を最後まで応援する人物
ウ:豊太郎を最初から憎んで陥れる人物
エ:物語の語り手としてすべてを記録する人物
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【解説】相沢は、豊太郎を助ける友人である一方、豊太郎をエリスから引き離す人物でもあるよ。そのため、豊太郎の感情は相沢に対して複雑なんだ。
問29
ア:エリスをまったく愛していなかったから
イ:ベルリンでの生活に十分満足していたから
ウ:日本で名誉を回復し、出世する道を捨てきれなかったから
エ:エリスが豊太郎に帰国を強く勧めたから
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【解説】豊太郎はエリスを愛していなかったわけではないよ。しかし、日本で名誉を回復する道や出世への未練を捨てきれず、帰国を選んでしまうんだ。
問30
ア:エリスと子どもへの責任を引き受けきれなかったこと
イ:相沢の助言をまったく聞かなかったこと
ウ:天方伯を完全に拒絶したこと
エ:母の願いをすべて忘れたこと
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【解説】豊太郎は、エリスを愛しながらも、エリスと子どもへの責任を最後まで引き受けることができなかったよ。ここに豊太郎の弱さが表れているんだ。
問31
ア:父が亡くなったこと
イ:豊太郎の帰国の約束や、自分が捨てられることを知ったこと
ウ:舞台の仕事を失ったこと
エ:相沢が新聞社を辞めたこと
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【解説】エリスは、豊太郎が相沢や大臣と交わした約束を知り、強い衝撃を受けるよ。その結果、精神を病んでしまうんだ。
問32
ア:感謝だけで、恨みは全くない
イ:憎しみだけで、感謝は全くない
ウ:感謝と、消えない憎しみが混ざった複雑な感情
エ:無関心
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【解説】豊太郎は相沢を「良友」としながらも、「彼を憎むこゝろ」が残っていると語るよ。相沢は助けてくれた友人でありながら、エリスとの別れを決定づけた人物でもあるんだ。
5. 本文抜き出し問題・記述問題
ここからは、本文の一部をもとにした抜き出し問題・記述問題を確認しよう。
「舞姫」のテストでは、語句の意味だけでなく、本文を根拠にして豊太郎の心情や人物像を説明する問題が出やすいよ。
本文
嗚呼、ブリンヂイシイの港を出でゝより、早や二十日あまりを経ぬ。世の常ならば生面の客にさへ交りを結びて、旅の憂さを慰めあふが航海の習なるに、微恙にことよせて房の裡にのみ籠りて、同行の人々にも物言ふことの少きは、人知らぬ恨に頭のみ悩ましたればなり。
此恨は初め一抹の雲の如く我心を掠めて、瑞西の山色をも見せず、伊太利の古蹟にも心を留めさせず、中頃は世を厭ひ、身をはかなみて、腸日ごとに九廻すともいふべき惨痛をわれに負はせ、今は心の奥に凝り固まりて、一点の翳とのみなりたれど、文読むごとに、物見るごとに、鏡に映る影、声に応ずる響の如く、限なき懐旧の情を喚び起して、幾度となく我心を苦む。
問33
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【解説】豊太郎は、ただ体調が悪いから部屋にこもっているのではないよ。誰にも分からない深い苦しみ、「人知らぬ恨」に悩まされているんだ。
問34
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【解説】「恨」は、単に誰かを憎む気持ちだけではないよ。豊太郎の後悔、罪悪感、自己嫌悪、相沢への複雑な感情が重なっていると考えられるんだ。
問35
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【解説】豊太郎は旅の景色を楽しめないほど、心の中の「恨」に苦しんでいるんだ。冒頭から、豊太郎の強い後悔が示されているよ。
本文
余は幼き比より厳しき庭の訓を受けし甲斐に、父をば早く喪ひつれど、学問の荒み衰ふることなく、旧藩の学館にありし日も、東京に出でゝ予備黌に通ひしときも、大学法学部に入りし後も、太田豊太郎といふ名はいつも一級の首にしるされたりしに、一人子の我を力になして世を渡る母の心は慰みけらし。
余は模糊たる功名の念と、検束に慣れたる勉強力とを持ちて、忽ちこの欧羅巴の新大都の中央に立てり。
かくて三年ばかりは夢の如くにたちしが、時来れば包みても包みがたきは人の好尚なるらむ、余は父の遺言を守り、母の教に従ひ、人の神童なりなど褒むるが嬉しさに怠らず学びし時より、官長の善き働き手を得たりと奨ますが喜ばしさにたゆみなく勤めし時まで、たゞ所動的、器械的の人物になりて自ら悟らざりしが、今二十五歳になりて、既に久しくこの自由なる大学の風に当りたればにや、心の中なにとなく妥ならず、奥深く潜みたりしまことの我は、やうやう表にあらはれて、きのふまでの我ならぬ我を攻むるに似たり。
問36
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【解説】「一級の首」とは、成績がいつも一番であったことを表しているよ。豊太郎は、幼いころから優秀な人物として期待されていたんだ。
問37
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【解説】「所動的」は、自分から動くのではなく、他から動かされるようなあり方を表すよ。「器械的の人物」は、母や官長の期待に従って機械のように動いてきた豊太郎のあり方を示しているんだ。
問38
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【解説】豊太郎は、日本では周囲の期待に従って生きてきたよ。しかしベルリンの自由な空気に触れたことで、自分の本当の希望や違和感に気づき始めるんだ。
本文
或る日の夕暮なりしが、余は獣苑を漫歩して、ウンテル、デン、リンデンを過ぎ、我がモンビシユウ街の僑居に帰らんと、クロステル巷の古寺の前に来ぬ。
今この処を過ぎんとするとき、鎖したる寺門の扉に倚りて、声を呑みつゝ泣くひとりの少女あるを見たり。年は十六七なるべし。被りし巾を洩れたる髪の色は、薄きこがね色にて、着たる衣は垢つき汚れたりとも見えず。我足音に驚かされてかへりみたる面、余に詩人の筆なければこれを写すべくもあらず。
彼は料らぬ深き歎きに遭ひて、前後を顧みる遑なく、こゝに立ちて泣くにや。わが臆病なる心は憐憫の情に打ち勝たれて、余は覚えず側に倚り、「何故に泣き玉ふか。ところに繋累なき外人は、却りて力を借し易きこともあらん。」といひ掛けたるが、我ながらわが大胆なるに呆れたり。
「我を救ひ玉へ、君。わが恥なき人とならんを。母はわが彼の言葉に従はねばとて、我を打ちき。父は死にたり。明日は葬らではかなはぬに、家に一銭の貯だになし。」
問39
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【解説】豊太郎は、ベルリンのクロステル巷の古寺の前で、泣いている少女エリスを見つけるよ。
問40
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【解説】豊太郎は、困って泣いているエリスをかわいそうに思い、声をかけるよ。二人の関係は、まず豊太郎の憐れみから始まるんだ。
問41
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【解説】エリスは、父の死と貧しさによって追いつめられていたよ。この苦しい状況が、豊太郎との出会いの背景にあるんだ。
本文
嗚呼、何等の悪因ぞ。この恩を謝せんとて、自ら我僑居に来し少女は、シヨオペンハウエルを右にし、シルレルを左にして、終日兀坐する我読書の窓下に、一輪の名花を咲かせてけり。この時を始として、余と少女との交り漸く繁くなりもて行きて、同郷人にさへ知られぬれば、彼等は速了にも、余を以て色を舞姫の群に漁するものとしたり。
その名を斥さんは憚りあれど、同郷人の中に事を好む人ありて、余が屡芝居に出入して、女優と交るといふことを、官長の許に報じつ。さらぬだに余が頗る学問の岐路に走るを知りて憎み思ひし官長は、遂に旨を公使館に伝へて、我官を免じ、我職を解いたり。
余とエリスとの交際は、この時までは余所目に見るより清白なりき。
嗚呼、委しくこゝに写さんも要なけれど、余が彼を愛づる心の俄に強くなりて、遂に離れ難き中となりしは此折なりき。
問42
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【解説】同郷人たちは、豊太郎が舞姫たちと遊び歩いているかのように悪く受け取ったよ。この噂が豊太郎の免官につながっていくんだ。
問43
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【解説】この一文は、豊太郎が官職を失ったことを表しているよ。エリスとの関係を悪く噂されたことが、豊太郎の地位を崩すきっかけになるんだ。
問44
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【解説】豊太郎は、自分とエリスの関係が周囲に誤解されたと語っているよ。ここには、自分への弁明の気持ちも読み取れるんだ。
本文
此時余を助けしは今我同行の一人なる相沢謙吉なり。彼は東京に在りて、既に天方伯の秘書官たりしが、余が免官の官報に出でしを見て、某新聞紙の編輯長に説きて、余を社の通信員となし、伯林に留まりて政治学芸の事などを報道せしむることとなしつ。
社の報酬はいふに足らぬほどなれど、棲家をもうつし、午餐に往く食店をもかへたらんには、微かなる暮しは立つべし。兎角思案する程に、心の誠を顕して、助の綱をわれに投げ掛けしはエリスなりき。かれはいかに母を説き動かしけん、余は彼等親子の家に寄寓することゝなり、エリスと余とはいつよりとはなしに、有るか無きかの収入を合せて、憂きがなかにも楽しき月日を送りぬ。
問45
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【解説】免官後に豊太郎を助けたのは相沢謙吉だよ。相沢は新聞社の通信員の仕事を紹介し、豊太郎がベルリンに残れるようにしたんだ。
問46
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【解説】相沢は豊太郎を助ける友人として登場するよ。ただし、後にはエリスとの別れを促す人物にもなるため、役割は複雑なんだ。
問47
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【解説】エリスは、豊太郎が苦しいときに助けの手を差しのべる存在として描かれているよ。豊太郎はエリスに支えられて生活していたんだ。
問48
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【解説】豊太郎とエリスの生活は豊かではないよ。でも、その中には二人で暮らす楽しさや愛情もあったんだ。
本文
われも諸共に行かまほしきを。少し容をあらためて。「否、かく衣を更め玉ふを見れば、何となくわが豊太郎の君とは見えず。」又た少し考へて。「縦令富貴になり玉ふ日はありとも、われをば見棄て玉はじ。我病は母の宣ふ如くならずとも。」
「何、富貴。」余は微笑しつ。「政治社会などに出でんの望みは絶ちしより幾年をか経ぬるを。大臣は見たくもなし。唯年久しく別れたりし友にこそ逢ひには行け。」
余が車を下りしは「カイゼルホオフ」の入口なり。門者に秘書官相沢が室の番号を問ひて、久しく踏み慣れぬ大理石の階を登り、中央の柱に「プリユツシユ」を被へる「ゾフア」を据ゑつけ、正面には鏡を立てたる前房に入りぬ。外套をばこゝにて脱ぎ、廊をつたひて室の前まで往きしが、余は少し踟蹰したり。
問49
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【解説】エリスは、豊太郎が富貴になる日があっても、自分を見捨てないだろうと確かめるように言っているよ。ここには、エリスの不安が表れているんだ。
問50
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【解説】豊太郎はエリスを安心させるように言っているけれど、心のどこかでは出世や帰国の可能性に揺れているよ。このずれが後の悲劇につながるんだ。
問51
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【解説】「踟蹰」は、ためらって進めないことだよ。豊太郎は相沢に会うことに、どこか後ろめたさや不安を感じていると読めるんだ。
本文
後に聞けば彼は相沢に逢ひしとき、余が相沢に与へし約束を聞き、またかの夕べ大臣に聞え上げし一諾を知り、俄に座より躍り上がり、面色さながら土の如く、「我豊太郎ぬし、かくまでに我をば欺き玉ひしか」と叫び、その場に僵れぬ。
これよりは騒ぐことはなけれど、精神の作用は殆ど全く廃して、その痴なること赤児の如くなり。医に見せしに、過劇なる心労にて急に起りし「パラノイア」といふ病なれば、治癒の見込なしといふ。
余が病は全く癒えぬ。エリスが生ける屍を抱きて千行の涙を濺ぎしは幾度ぞ。大臣に随ひて帰東の途に上りしときは、相沢と議りてエリスが母に微かなる生計を営むに足るほどの資本を与へ、あはれなる狂女の胎内に遺しゝ子の生れむをりの事をも頼みおきぬ。
嗚呼、相沢謙吉が如き良友は世にまた得がたかるべし。されど我脳裡に一点の彼を憎むこゝろ今日までも残れりけり。
問52
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【解説】エリスは、豊太郎が自分を置いて帰国する方向へ進んでいることを知り、大きな衝撃を受けるよ。この場面は、豊太郎の選択の重さを示しているんだ。
問53
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【解説】この一文は、エリスが強い心労によって精神を病み、以前のような意識や判断力を失ってしまったことを示しているよ。
問54
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【解説】豊太郎は、金銭的な手配はしているよ。しかし、自分自身がエリスと子どものそばに残って責任を取ったわけではないところが大きな問題なんだ。
問55
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【解説】相沢は豊太郎を出世の道へ戻す「良友」だよ。しかし、その助けはエリスを犠牲にするものでもあった。だから豊太郎の中には、感謝と憎しみが同時に残っているんだ。
6. 最後の場面と主題の問題
最後に、「舞姫」の結末と主題について確認しよう。
問56
ア:学問にまったく関心がなかったこと
イ:エリスを愛しながらも、社会的な名誉や出世を捨てきれず、責任を取りきれなかったこと
ウ:相沢に一度も助けてもらえなかったこと
エ:日本へ帰る機会を最後まで得られなかったこと
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【解説】豊太郎はエリスを愛していたよ。しかし、社会的な名誉や出世を捨てきれず、エリスと子どもへの責任を引き受けきれなかった。そこに豊太郎の悲劇があるんだ。
問57
ア:豊太郎の出世を完全に妨害するだけの人物
イ:豊太郎を日本へ帰すために利用する人物
ウ:豊太郎に愛や人間らしい生活を気づかせる一方、豊太郎の弱さの犠牲になる人物
エ:物語の語り手として豊太郎を批判する人物
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【解説】エリスは、豊太郎に愛や人間らしい生活をもたらす存在だよ。しかし最後には、豊太郎の自己保身や弱さによって深く傷つけられる人物でもあるんだ。
問58
ア:国家・出世と、個人の愛・責任
イ:自然と科学
ウ:古典文学と近代文学
エ:農村生活と都市生活
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【解説】「舞姫」では、国家や出世を選ぶ道と、エリスへの愛や責任を選ぶ道が対立しているよ。豊太郎はその間で揺れ、最後に出世の道へ戻ってしまうんだ。
問59
ア:努力すれば必ず出世できるという成功物語
イ:外国での観光の楽しさを描いた紀行文
ウ:愛を選べば必ず幸せになれるという恋愛物語
エ:国家や出世と個人の愛の間で揺れ、責任を取りきれなかった人間の悲劇
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【解説】「舞姫」は、豊太郎がエリスを愛しながらも、出世や名誉への未練を捨てきれず、責任を取りきれなかった悲劇を描いているよ。
問60
ア:豊太郎は優秀だが、自分で決断する力に弱さがある人物である
イ:豊太郎はエリスを愛していたが、最後まで責任を取れなかった人物である
ウ:豊太郎は何の葛藤もなく、最初からエリスを利用するだけの悪人である
エ:豊太郎は相沢に対して感謝と憎しみの混ざった感情を抱いている
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【解説】豊太郎を単純な悪人としてだけ見ると、作品の深さが見えにくくなるよ。豊太郎はエリスを愛していたが、責任を引き受けきれず、社会的な道へ流されてしまった弱い人物として読むことが大切なんだ。
7. テスト前の重要ポイント
最後に、「舞姫」のテストで特に大事なポイントをまとめるよ。
「舞姫」テスト対策ポイント
- 作者は森鴎外。
- 主人公は太田豊太郎。
- 主な舞台はドイツ・ベルリン。
- 物語は、帰国する船の中で豊太郎が過去を回想する形で進む。
- 「人知らぬ恨」は、エリスを捨てた後悔や罪悪感、相沢への複雑な感情を含む。
- 豊太郎は、母や官長の期待に従って生きてきた「所動的」「器械的の人物」だった。
- ベルリンの自由な大学の風にふれ、豊太郎の「まことの我」が表に現れ始める。
- エリスは、父の葬儀費用に困っていたところを豊太郎に助けられる。
- 豊太郎とエリスの関係は、同郷人に悪く噂され、豊太郎は免官される。
- 相沢謙吉は、豊太郎を助ける一方で、エリスとの別れを決定づける人物でもある。
- 豊太郎は、エリスへの愛と日本での名誉回復・出世の間で揺れる。
- エリスは、豊太郎が帰国へ進んでいることを知り、精神を病む。
- 豊太郎はエリスと子どもに金銭的な手配をするが、自分自身は残って責任を取らない。
- 主題は、国家や出世と個人の愛の対立、自分の人生を選ぶことの難しさ、責任から逃げた人間の悲劇である。
「舞姫」は、文語体が難しい作品だけれど、中心にある問題はとても人間的だよ。
豊太郎は、優秀でまじめな人物だった。でも、愛する人と自分の将来のどちらを選ぶかという場面で、最後まで自分の責任を引き受けることができなかった。
だから「舞姫」を読むときは、豊太郎をただ責めるだけでなく、なぜ豊太郎は決断できなかったのか、その弱さがエリスをどう傷つけたのかを考えることが大切なんだ。
解説記事やドリルも使って、「舞姫」の理解をしっかり定着させよう。
森鴎外「舞姫」解説!あらすじ・登場人物・豊太郎の心情と主題をわかりやすく解説
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【高校現代文】森鴎外「舞姫」語句ドリル
【高校現代文】森鴎外「舞姫」内容理解ドリル
【高校現代文】森鴎外「舞姫」主題・表現効果ドリル
森鴎外「舞姫」読書感想文の書き方!高校生向けにテーマと例文を解説
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