「最上級」を例文で解説「in・ofの使い分け」theがつかない時は?

中学校2年生の英語で習う「最上級」とは何か?
「estの最上級」と「mostの最上級」の違いと使いわけ方について例文を使ってわかりやすく解説するよ。

最上級の構文で「in」と「of」はどのように使い分けるのか、最上級にするときに、単語の前に「the」がつかないのはどういう時かなども紹介しているよ。

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最上級とは

3人の男の子が背比べをしているイラスト

「最上級」とは、「いくつのかの中で、その性質が最も強い物事や状態」を表すために使う文法のことだよ。

例えばクラスの中で、「一番背が高い」だったり、「一番速く走る」のように、特定の範囲の中で最もその性質(背が高い・速く走る)が強いことを表す表現を作ることができるんだ。

最上級の作り方のルール

最上級の構文は、

the + 最上級 + in/of + 特定の範囲 で作られるよ。

例:He is the tallest of the three.
  (彼は三人の中で一番背が高い)

最上級を作るパターンとしては3つのパターンがあるんだ。

それぞれを見てみよう。

①語尾に”est”をつけるパターン

「背が高い(tall)」や「年を取っている(old)」などの単語は、最上級にするために語尾に「est」をつけて

「tallest」や「oldest」のようになるんだ。

このように、「元々の単語の最後にestをつけるだけ」のパターンが一番多いよ。

例文:

・He is oldest in this room.
 (彼はこの部屋で一番年を取っている)
・A tennis ball is smallest of the five.
 (テニスボールは五つの中で一番小さい)

②単語の前に”most”をつけるパターン

「面白い(interesting)」や「重要な(important)」などの比較的文字が多い単語の場合、”most”という比較級を単語の前に持ってきて使うんだ。

most interesting → もっとも面白い
most important → もっとも重要な
most expensive → もっとも高価な

これらの場合は、単語の前に”most”を付けるだけで最上級になるよ。

・Pizza is the most delicious food of all.
(ピザはすべての中でもっともおいしい食べ物です)
・The Midori Zoo is the most famous place in our town.
(みどり動物園は私たちの町で一番有名な場所です)

③不規則変化をするパターン

今まではestやmostを付けるだけで最上級になったけれど、いくつかの単語には形が変わってしまうものがあるんだ。

  • good → best(より良い)
  • well → best(より良い)
  • bad → worst(より悪い)
  • many → most(より数が多い)
  • much → most(より量が多い)
  • little → least(より量が少ない)

これが全てではないけれど、よく使われるのはこのくらいだよ。

まずはこの6個だけは覚えておこう。

This song is the best of all.
(この曲はすべての中で一番です)

最上級の一覧

語尾に「est」をつけるパターン

原級意味比較級最上級
cleanきれいなcleanercleanest
cold冷たいcoldercoldest
coolかっこいいcoolercoolest
fast速いfasterfastest
few少しのfewerfewest
greatすばらしいgreatergreatest
hard熱心にharderhardest
high高いhigherhighest
light軽いlighterlightest
long長いlongerlongest
low低いlowerlowest
near近いnearernearest
new新しいnewernewest
old古いolderoldest
short短いshortershortest
small小さいsmallersmallest
soonすぐにsoonersoonest
strong強いstrongerstrongest
tall背が高いtallertallest
warm暖かいwarmerwarmest
young若いyoungeryoungest
big大きいbiggerbiggest
hot熱いhotterhottest
large大きいlargerlargest
late遅れたlaterlatest
safe安全なsafersafest
busy忙しいbusierbusiest
early早くearlierearliest
easy簡単なeasiereasiest
funnyおかしなfunnierfunniest
happy幸せなhappierhappiest
heavy重いheavierheaviest

単語の前に「most」をつけるパターン

原級意味比較級最上級
beautiful美しいmore beautifulmost beautiful
careful注意深いmore carefulmost careful
difficult難しいmore difficultmost difficult
exciting興奮させるmore excitingmost exciting
famous有名なmore famousmost famous
important重要なmore importantmost important
interested興味があるmore interestedmost interested
interesting面白いmore interestingmost interesting
necessary必要なmore necessarymost necessary
popular人気のあるmore popularmost popular
quickly速くmore quicklymost quickly
serious重大なmore seriousmost serious
slowlyゆっくりとmore slowlymost slowly
tired疲れたmore tiredmost tired
useful役に立つmore usefulmost useful
wonderfulすばらしいmore wonderfulmost wonderful

不規則変化する最上級

原級意味比較級最上級
goodよいbetterbest
wellよくbetterbest
bad悪いworseworst
many多数のmoremost
much多量のmoremost
little少しlessleast

語尾に「est」をつけるパターンと単語の前に「most」をつけるパターンの見分け方

(1)語尾に「est」をつける単語

語尾に「est」をつけることで比較の形になる単語は、「一音節」で発音できる単語が多いよ。

1音節と言うのは、一言で発音できるような短い単語のことだよ。

  • 高い (tall) → もっとも高い (tallest)
  • 速い (fast) → もっとも速い (fastest)
  • 早く (early) → もっとも早く (earliest)

(2)単語の前に「most」を使う単語

2音節以上の形容詞や副詞、または「-ly」で終わらない形容詞や副詞に対しては、「most」を使うことが多いよ。

  • 魅力的 (attractive) → もっとも魅力的 (most attractive)
  • 積極的 (positive) → もっとも積極的 (most positive)
  • 安全に (safely) → もっとも安全に (most safely)

ただし必ずそうなるわけではないため、それぞれの単語を覚えておく必要があるけれど、大まかなルールとして知っておこう!

like ~ the bestの表現

「私はこの映画が全ての映画の中でもっとも好き」のように一番好きということを表すときにはlike ~ the bestという表現を使うよ。

例文

・I like the movie the best of all movies.
 (私はすべての映画の中でその映画が一番好き)
・She likes pizza the best of all foods.
 (彼女はすべての食べ物の中でピザが一番好き)

比較級を使って、「もっとも好き」ではなく、「~より…が好き」という表現を使用する場合、like ~ better than … という表現を使うよ。

例文

・I like this movie better than that movie.
 (私はその映画よりこの映画が好き)
・She likes pizza better than pasta.
 (彼女はパスタよりピザが好き)

muchの変形

比較級・最上級の変換

muchを比較級にするとbetterになる

そしてbetterを最上級にするとbestになる

like ~ very muchの文章を比較級、そして最上級へと作り変えることができるんだ。

元の文:I like this movie very much.
比較級:I like this movie better than that movie.
最上級:I like this movie the best of all movies.

最上級の「in」と「of」の使いわけ

最上級を使うとき、どこの中でかを表すときに「in」または「of」を使っているんだ。

例えば、

・He is the tallest in the class.
・He is the tallest of the three.

このように、最上級のところまでは同じだけれど、そのあとに続く「in」と「of」が違っているね。

それぞれ、どのように使い分けたらいいのかを説明するよ。

inを使うパターン

「in」を使った場合は、国や地域、教室などの特定の範囲内での最上級を表すことが出来る。

・She is the oldest in this town.
 (彼女はこの町で一番年を取っている)
・He is the shortest in this class.
 (彼はこのクラスで一番背が低い)
・This is the most expensive car in the world.
 (これは世界で一番高い車です)

「of」を使うパターン

ofを使った場合は、いくつかの数の中や全ての中での最上級を表すことが出来る

・He is the richest of the five.
 (彼はこの五人の中で一番裕福だ)
・Soccer is the most exciting of all sports.
 (サッカーはすべてのスポーツの中でもっとも興奮する)
・English is the most important of all the subjects.
 (英語はすべての教科で一番重要だ)

theのつかない最上級

時おり、最上級が使われているのに、「theが付かない」パターンがあることがあるんだ。

例えば、I can swim fastest in the class.のような文章だとつかなくてもいいんだ。

これは、比較級になる前の文章に関係がある。

theが付かない最上級
元の文:I can swim fast.
最上級:I can swim fastest in the class.

theが付く最上級
元の文:I am tall.
最上級:I am the tallest in the class.

これは、最上級になっている単語「fast」が形容詞か副詞かで違うんだ。

形容詞は、「きれいな花」とか、「背の高い男の子」のように、名詞がどんなものかを説明する役割があるよね。

副詞は、名詞以外の品詞を修飾する役割だね。たとえば「速く走る」は、動詞の「走る」を「どんなふうに(走る)」と、くわしく説明しているんだよね。

そして「the」とは、名詞の前に置く冠詞だったよね。だから、名詞が後ろに存在するから、「the」をつけているんだ。ただ、その名詞が省略されていてしまっていることがあるので、ちょっと混乱してしまうかもしれないね。

例えば、「I am the tallest in the class.」のような文は、「tall」は形容詞だよね。
そして、本当は「tallest」のあとに名詞の「student」が省略されているんだ。

名詞の「student」が本当なら存在するから、「the」がいるんだ。

この文の意味は、「私はこのクラスで一番背が高い(生徒だ)」となるよね。
「tallest」は「student」を修飾する形容詞だから、「the」が必要なんだよ。

一方で「I can swim fastest in the class」の場合は「fast」は、動詞の「swim」を「どんなふうに」と説明している副詞だよね。

この場合、「fastest」のあとには名詞がない(省略もされていない)から、「the」が付かなくていいんだよ。

最上級まとめ

  • 「最上級」とは、「いくつのかの中で、その性質が最も強い物事や状態」を表すために使う文法のこと
  • 最上級の構文は、「the + 最上級 + in/of + 特定の範囲」で作られる
  • 最上級を作る3つのパターン
     ➀単語の語尾に”est”をつけるパターン
     →「一音節」で発音できる単語が多い
     ➁単語の前に”most”をつけるパターン
     →2音節以上の形容詞や副詞、または「-ly」で終わらない
      形容詞や副詞に対しては、「most」を使うことが多い
     ③不規則変化をするパターン
  • 一番好きということを表すときにはlike ~ the bestという表現を使う
  • muchを比較級にするとbetter、betterを最上級にするとbestとなる
  • 国や地域、教室などの特定の範囲内での最上級を表す場合は「in」を使う
    例:日本の中で
  • いくつかの数の中や全ての中での最上級を表す場合は、「of」使う
    例:3人のなかで
  • 最上級になっている単語が形容詞の場合、名詞が後ろに存在するため「the」をつけている(名詞は省略されていることもあるので注意する)

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

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