「さまざまな植物の分類」を解説!種子・子房・葉脈・根・胞子で見分けよう

これまで、いろいろな植物について学習してきたね。

アブラナやサクラのように花を咲かせて種子をつくる植物もあれば、マツのように胚珠がむき出しになっている植物、イヌワラビやコケ植物のように胞子でふえる植物もあったね。

この単元では、それらの植物を共通する特徴に注目して分類していくよ。

「どんな特徴に注目すれば、どのグループに分けられるのか」を、順番に整理していこう。

この記事で分かること

  • 植物を分類するときに注目する特徴
  • 種子をつくる植物と、種子をつくらない植物の違い
  • 裸子植物と被子植物の違い
  • 単子葉類と双子葉類の違い
  • 合弁花類と離弁花類の違い
  • シダ植物とコケ植物の違い
  • 植物を分類するときの考え方
目次

植物を分類するときは特徴に注目する

植物を分類するときは、見た目の印象だけで決めるのではなく、共通する特徴に注目するよ。

たとえば、植物を分類するときには、次のような特徴を見ることが多いんだ。

  • 種子をつくるか、つくらないか
  • 胚珠が子房の中にあるか、むき出しになっているか
  • 子葉が1枚か、2枚か
  • 葉脈が平行脈か、網状脈か
  • 根がひげ根か、主根と側根か
  • 花弁がくっついているか、離れているか
  • 葉・茎・根の区別があるか
  • 維管束があるか

このような特徴を順番に見ていくことで、植物をいくつかのグループに分けることができるよ。

分類のポイント

植物を分類するときは、「なんとなく似ている」ではなく、からだのつくりやふえ方の特徴に注目しよう。

植物を分類するときの順番

植物を分類するときは、次のように特徴を順番に見ていくと分かりやすいよ。

  1. 種子をつくるか、胞子でふえるか
  2. 種子植物なら、胚珠が子房の中にあるか、むき出しか
  3. 被子植物なら、子葉が1枚か2枚か
  4. 双子葉類なら、花弁がくっついているか、離れているか
  5. 種子をつくらない植物なら、葉・茎・根の区別や維管束があるか

この順番でたどると、初めて見る植物でも、どのグループに近いか考えやすくなるんだ。

植物分類の全体像を、図で確認しよう。

植物の分類を、種子植物・種子をつくらない植物・裸子植物・被子植物・単子葉類・双子葉類・合弁花類・離弁花類・シダ植物・コケ植物に整理した図解

たろう
植物は、特徴を見ながら順番に分けていけばいいんだね。

くまごろう
そうだよ。名前を丸暗記するより、分類の見方を身につけることが大切なんだ。

種子をつくるかどうかで分類する

植物を大きく分けるとき、まず注目したいのは、種子をつくるかどうかだよ。

種子をつくってなかまをふやす植物を、種子植物というよ。

一方、シダ植物やコケ植物のように、種子をつくらず、胞子でふえる植物もあるんだ。

分類のしかたグループ特徴
種子をつくる種子植物種子でふえる
種子をつくらないシダ植物・コケ植物など胞子でふえる

アブラナ、サクラ、イネ、マツなどは、種子をつくるので種子植物だよ。

イヌワラビやゼニゴケなどは、種子をつくらず、胞子でふえるよ。

たろう
まずは「種子をつくるか」で大きく分けるんだね。

くまごろう
そうだよ。植物の分類では、ふえ方に注目することが大切なんだ。

種子植物は子房の有無で分類する

種子をつくる植物、つまり種子植物は、さらに裸子植物被子植物に分けられるよ。

ここで注目するのは、胚珠が子房の中にあるかどうかなんだ。

被子植物

被子植物は、胚珠が子房の中にある植物だよ。

受精すると、胚珠は種子になり、子房は果実になるんだ。

アブラナ、サクラ、アサガオ、イネ、ユリなどは被子植物だよ。

裸子植物

裸子植物は、胚珠が子房に包まれておらず、むき出しになっている植物だよ。

裸子植物には子房がないので、子房が成長してできる果実もできないよ。

マツ、スギ、イチョウ、ソテツなどは裸子植物だよ。

グループ胚珠のようす果実
被子植物胚珠が子房の中にあるできるアブラナ、サクラ、イネ、ユリ
裸子植物胚珠がむき出しできないマツ、スギ、イチョウ、ソテツ

とくに、イチョウのぎんなんには注意しよう。

イチョウは裸子植物なので、子房が成長してできる果実はできないよ。ぎんなんを、被子植物の果実と同じものとして考えないようにしよう。

被子植物は子葉・葉脈・根で分類する

被子植物は、さらに単子葉類双子葉類に分けられるよ。

ここで注目するのは、子葉の数、葉脈のようす、根のつくりだよ。

単子葉類

単子葉類は、子葉が1枚の被子植物だよ。

葉脈は平行脈、根はひげ根になるものが多いんだ。

イネ、トウモロコシ、ユリ、チューリップ、ツユクサなどが単子葉類だよ。

双子葉類

双子葉類は、子葉が2枚の被子植物だよ。

葉脈は網状脈、根は主根と側根になるものが多いんだ。

アブラナ、サクラ、アサガオ、タンポポ、エンドウなどが双子葉類だよ。

グループ子葉葉脈
単子葉類1枚平行脈ひげ根イネ、ユリ、トウモロコシ
双子葉類2枚網状脈主根と側根アブラナ、サクラ、アサガオ

ただし、植物を分類するときは、葉の形や見た目だけで判断しないようにしよう。

子葉・葉脈・根など、複数の特徴を合わせて考えることが大切だよ。

双子葉類は花弁のつき方で分類する

双子葉類は、さらに花弁のつき方に注目して、合弁花類離弁花類に分けて考えることがあるよ。

つまり、合弁花類と離弁花類は、被子植物全体をいきなり分ける分類ではなく、双子葉類の中のさらに細かい分類なんだ。

分類の位置づけ

被子植物
├ 単子葉類
└ 双子葉類
  ├ 合弁花類
  └ 離弁花類

合弁花類

合弁花類は、花弁がくっついている植物だよ。

アサガオ、ツツジ、タンポポなどが、合弁花類として扱われるよ。

離弁花類

離弁花類は、花弁が1枚ずつ離れている植物だよ。

アブラナ、サクラ、エンドウなどが、離弁花類として扱われるよ。

グループ花弁の特徴
合弁花類花弁がくっついているアサガオ、ツツジ、タンポポ
離弁花類花弁が1枚ずつ離れているアブラナ、サクラ、エンドウ

ここで注意したいのは、花の見た目だけで急いで判断しないことだよ。

花びらのように見える部分が、本当の花弁ではない植物もあるから、観察するときは花のつくりをよく見る必要があるんだ。

種子をつくらない植物の分類

次に、種子をつくらない植物を見ていこう。

種子をつくらない植物の代表には、シダ植物コケ植物があるよ。

どちらも胞子でふえるけれど、からだのつくりに違いがあるんだ。

シダ植物

シダ植物には、葉・茎・根の区別があるよ。

また、水や養分を運ぶ維管束もあるんだ。

イヌワラビ、スギナ、ゼンマイ、ワラビなどがシダ植物だよ。

コケ植物

コケ植物には、本当の葉・茎・根のはっきりした区別がないよ。

また、維管束もないんだ。

本当の根の代わりに、からだを地面などに固定する仮根をもっているよ。

ゼニゴケ、コスギゴケ、ミズゴケなどがコケ植物だよ。

グループふえ方葉・茎・根の区別維管束
シダ植物胞子でふえるあるある本当の根がある
コケ植物胞子でふえるはっきりした区別がないない仮根がある

植物の分類を表で整理しよう

ここまでの内容を、分類の流れとして整理してみよう。

植物を分類するときは、次のように、特徴を順番に見ていくと分かりやすいよ。

注目する特徴分かれるグループポイント
種子をつくるか種子植物/シダ植物・コケ植物など種子でふえるか、胞子でふえるか
子房があるか被子植物/裸子植物胚珠が子房の中か、むき出しか
子葉・葉脈・根単子葉類/双子葉類子葉の数、葉脈、根のつくりを見る
花弁のつき方合弁花類/離弁花類双子葉類の中で、花弁がくっついているか離れているかを見る
葉・茎・根の区別シダ植物/コケ植物区別や維管束があるかを見る

分類の流れを図にすると、次のようになるよ。

植物を分類するときに、種子の有無、子房の有無、子葉の数、花弁のつき方、葉・茎・根や維管束の有無を順番に見ていく流れを示した図解

植物の分類の流れ

植物
├ 種子をつくる植物
│ └ 種子植物
│   ├ 裸子植物
│   └ 被子植物
│     ├ 単子葉類
│     └ 双子葉類
│       ├ 合弁花類
│       └ 離弁花類
└ 種子をつくらない植物
  ├ シダ植物
  └ コケ植物

代表的な植物を、分類ごとに整理してみよう。

アブラナ、チューリップ、マツ、イチョウ、イヌワラビ、ゼニゴケなどを、それぞれの植物の分類グループに分けて整理した図解

分類するときの注意点

植物を分類するときには、いくつか注意したいポイントがあるよ。

注意1 見た目だけで分類しない

葉が細いから単子葉類、花が大きいから双子葉類、というように、見た目だけで決めるのは危険だよ。

子葉、葉脈、根、花のつくりなど、複数の特徴を観察して判断しよう。

注意2 「種子」と「胞子」を混同しない

種子植物は、種子をつくってなかまをふやすよ。

シダ植物やコケ植物は、種子ではなく胞子でふえるんだ。

胞子は胞子のうの中などでつくられる小さなつくりで、種子とはでき方もつくりも違うよ。

注意3 裸子植物には果実ができない

裸子植物には子房がないよ。

そのため、子房が成長してできる果実もできないんだ。

マツのまつかさやイチョウのぎんなんを、被子植物の果実と同じものとして考えないようにしよう。

注意4 コケ植物の仮根は本当の根ではない

コケ植物には、根のように見える仮根があるよ。

でも、仮根は本当の根ではなく、主にからだを地面などに固定するためのつくりなんだ。

注意5 新しい植物も、特徴を見れば分類できる

教科書に出ていない植物でも、特徴を観察すれば、どのグループに入るか考えることができるよ。

たとえば、種子をつくるか、子房があるか、葉脈はどうなっているか、根はどんなつくりか、胞子でふえるかなどを順番に見ていけばよいんだ。

注意6 合弁花類・離弁花類は双子葉類の中の分類

合弁花類と離弁花類は、双子葉類をさらに分けるときに使う分類だよ。

単子葉類まで含めた被子植物全体を、いきなり合弁花類・離弁花類に分けるわけではないので注意しよう。

注意7 イチョウのぎんなんは果実ではない

イチョウは裸子植物だよ。

裸子植物には子房がないため、子房が成長してできる果実もできないんだ。

そのため、イチョウのぎんなんを、被子植物の果実と同じものとして考えないようにしよう。

たろう
知らない植物でも、特徴を見れば分類できるんだね。

くまごろう
そうだよ。分類の順番を覚えると、問題文からたどりやすくなるよ。

重要語句のまとめ

語句意味・ポイント
分類共通する特徴に注目して、なかま分けすること
種子植物種子をつくってなかまをふやす植物
被子植物胚珠が子房の中にある種子植物
裸子植物胚珠が子房に包まれず、むき出しになっている種子植物
単子葉類子葉が1枚の被子植物。平行脈、ひげ根が多い
双子葉類子葉が2枚の被子植物。網状脈、主根と側根が多い
合弁花類花弁がくっついている双子葉類
離弁花類花弁が1枚ずつ離れている双子葉類
シダ植物葉・茎・根の区別と維管束があり、胞子でふえる植物
コケ植物本当の葉・茎・根のはっきりした区別や維管束がなく、胞子でふえる植物
胞子シダ植物やコケ植物などが、なかまをふやすためにつくる小さなつくり
仮根コケ植物のからだを地面などに固定するつくり

最後に確認しよう

  • 植物は、共通する特徴に注目して分類する
  • まず、種子をつくるか、胞子でふえるかに注目する
  • 種子をつくる植物を種子植物という
  • シダ植物とコケ植物は、種子をつくらず胞子でふえる
  • 種子植物は、裸子植物と被子植物に分けられる
  • 裸子植物は胚珠がむき出しで、果実ができない
  • イチョウのぎんなんは、被子植物の果実とは違う
  • 被子植物は胚珠が子房の中にあり、受精後に子房が果実になる
  • 被子植物は、単子葉類と双子葉類に分けられる
  • 単子葉類は子葉1枚、平行脈、ひげ根が多い
  • 双子葉類は子葉2枚、網状脈、主根と側根が多い
  • 合弁花類と離弁花類は、双子葉類の中のさらに細かい分類である
  • シダ植物には葉・茎・根の区別と維管束がある
  • コケ植物には本当の葉・茎・根のはっきりした区別や維管束がない

ここまで学習できたら、「さまざまな植物の分類」のテスト対策練習問題とドリルにも挑戦して、植物の分類の流れを定着させよう!

「さまざまな植物の分類」テスト対策練習問題
【さまざまな植物の分類】重要語句ドリル
【さまざまな植物の分類】分類の流れドリル
【さまざまな植物の分類】植物の見分け方ドリル

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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