化学反応式一覧まとめ！テストに出る重要29選と覚え方【中2・中3】

高校入試・定期テストに出る中学理科の化学反応式をまとめました。
中2の「化学変化」と中3の「イオン・中和」の範囲を網羅しています。
「必須」マークがついているものは、必ず書けるようにしておきましょう！

主な化学反応式一覧（中学理科で登場する化学反応式まとめ）のPDF（7枚）がダウンロードできます。

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目次【学年別まとめ】

1. 【中2】化合（物質がくっつく）
2. 【中2・中3】分解（物質が分かれる）
3. 【中2】酸化・燃焼（酸素とくっつく）
4. 【中2】還元（酸素をうばう）
5. 【中3】沈殿（イオンの反応）
6. 【中3】中和（酸とアルカリ）
7. 【中3】金属と酸（電池・イオン）
8. その他・発展

1. 化合の化学反応式一覧中2

化合とは：2種類以上の物質が結びついて、別の1種類の物質ができる化学変化のこと。

鉄と硫黄の化合
必須

鉄と硫黄いおうの混合物こんごうぶつを熱する実験。
鉄と硫黄が化合して、硫化鉄（黒色）ができる。
※磁石につかなくなるよ！

Fe + S → FeS

銅と硫黄の化合
必須

熱した銅板を硫黄の蒸気に入れる（または混合物を熱する）。
銅と硫黄が化合して、硫化銅ができる。

Cu + S → CuS

銅と塩素の化合
必須

熱した銅線を塩素の中に入れる。
銅と塩素が化合して、塩化銅ができる。
※激しく反応するのが特徴。

Cu + Cl₂ → CuCl₂

実験のイメージ（鉄と硫黄の化合）

実験のイメージ（銅と硫黄の化合）

2. 分解の化学反応式一覧中2 中3

分解とは：1種類の物質が2種類以上の物質に分かれること。

炭酸水素ナトリウムの熱分解
超重要

炭酸ナトリウム(個体)、水(液体)、二酸化炭素(気体)の3つに分かれる。
※一番長い式！まずは3つの物質名を覚えよう。

2NaHCO₃ → Na₂CO₃ + H₂O + CO₂

酸化銀の熱分解
必須

黒色の酸化銀が、白色の銀と酸素に分かれる。
※試験管に残った銀をこすると光るのがポイント。

2Ag₂O → 4Ag + O₂

水の電気分解
必須

陰極に水素、陽極に酸素が発生する。
発生する体積比は 水素：酸素＝２：１。

2H₂O → 2H₂ + O₂

塩化銅の電気分解
必須

陰極に銅（赤茶色）、陽極に塩素（プールのような臭い）が発生する。

CuCl₂ → Cu + Cl₂

塩酸の電気分解
必須

塩酸（塩化水素）が水素と塩素に分かれる。

2HCl → H₂ + Cl₂

過酸化水素水の分解
参考

酸素を作る実験。二酸化マンガンは触媒（反応を助ける役）なので式には書かない。

2H₂O₂ → 2H₂O + O₂

3. 酸化（燃焼）の化学反応式中2

酸化とは：物質が酸素と化合すること。酸化の中でも、光や熱を出す激しい酸化を燃焼という。

マグネシウムの燃焼
超重要

激しく光って燃え、白い粉末（酸化マグネシウム）になる。
※計算問題で「Mg:O = 3:2」を使うことが多い！

2Mg + O₂ → 2MgO

銅の酸化
超重要

赤茶色の銅が酸化して、黒色の酸化銅になる。
※計算問題で「Cu:O = 4:1」を使う！

2Cu + O₂ → 2CuO

水素の燃焼
必須

水素が燃えると水ができる。
燃料電池の仕組みでもある。

2H₂ + O₂ → 2H₂O

炭素の完全燃焼
必須

炭素（木炭など）が燃えると炭素が酸化して二酸化炭素になる。

C + O₂ → CO₂

スチールウールの燃焼
発展

鉄が燃えて酸化鉄（黒色）になる。
※教科書によっては式を書かせないことも多いので、参考程度でOK。

3Fe + 2O₂ → Fe₃O₄

実験のイメージ（スチールウールの燃焼）

4. 還元の化学反応式中2

還元とは：酸化物（酸素と化合した物質のこと）から酸素を取り去る化学変化。

酸化銅の炭素による還元
超重要

黒色の酸化銅と炭素を混ぜて加熱すると、赤茶色の銅と二酸化炭素ができる。
※石灰水が白く濁るのが合図！

2CuO + C → 2Cu + CO₂

酸化鉄の水素による還元
参考

酸化鉄に水素を送りながら熱する。
酸素が水素と反応して水になることで、鉄が還元される。

Fe₃O₄ + 4H₂ → 3Fe + 4H₂O

5. 沈殿の化学反応式中3

中3の「イオン」の単元で登場します。水に溶けにくい物質（沈殿）ができる反応です。
沈殿とは：溶液の中の微粒子が集積することで、大きくなった集積体が重力に引かれて溶液の底に沈む現象のこと。

石灰水と二酸化炭素の反応
よく出る

石灰水が白く濁る反応。
白色の炭酸カルシウムが沈殿するから濁る！

Ca(OH)₂ + CO₂ → CaCO₃ + H₂O

硫酸と塩化バリウム水溶液
重要

硫酸と塩化バリウムを混ぜると、白い沈殿（硫酸バリウム）ができる。
※中和の実験でよく出る組み合わせ。

H₂SO₄ + BaCl₂ → BaSO₄ + 2HCl

6. 中和の化学反応式中3

中和とは：酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせた時に起きる反応で、お互いの性質を打ち消し合う反応。水素イオンと水酸化物イオンが結びついて水ができ、酸の陰イオンとアルカリの陽イオンが結びついて塩えんができる。必ず水と塩ができるのがポイント。

塩酸と水酸化ナトリウム
基本

一番基本の中和。水を蒸発させると、食塩（塩化ナトリウム）の結晶が残る。

HCl + NaOH → NaCl + H₂O

硫酸と水酸化バリウム
重要

水ができるだけでなく、白い沈殿（硫酸バリウム）もできるのが特徴。

H₂SO₄ + Ba(OH)₂ → BaSO₄ + 2H₂O

7. 金属と酸の化学反応式中3

金属にうすい酸（塩酸や硫酸）を加えると、水素が発生する。

マグネシウムと塩酸
必須

塩化マグネシウムになり気体の水素が発生する。
中1の気体発生や、中2の質量保存でもよく出る式。

Mg + 2HCl → MgCl₂ + H₂

亜鉛と硫酸
必須

硫酸亜鉛になり、水素が発生する。
ボルタ電池やダニエル電池の仕組みに関わる式。

Zn + H₂SO₄ → ZnSO₄ + H₂

8. その他・発展の化学反応式

ここからは応用編だよ。難関校を受験する人や、学校の授業で扱った場合はチェックしておこう。

エタノールの燃焼
発展

有機物の燃焼の代表例。

C₂H₅OH + 3O₂ → 2CO₂ + 3H₂O

石灰石と塩酸
発展

二酸化炭素の発生方法。

CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + H₂O + CO₂

アンモニアの発生
発展

塩化アンモニウム＋水酸化カルシウム。非常に複雑なので書かせる問題は稀。

2NH₄Cl + Ca(OH)₂ → CaCl₂ + 2H₂O + 2NH₃

炭酸水素Naと塩酸
参考

吸熱反応の実験で登場することがある。
炭酸水素ナトリウムの熱分解と混ざらないように注意！

NaHCO₃ + HCl → NaCl + H₂O + CO₂

硝酸銀と食塩水
参考

白色沈殿（塩化銀 AgCl）ができる反応。高校化学につながる内容。

NaCl + AgNO₃ → NaNO₃ + AgCl

硫酸銅と塩化バリウム
参考

質量保存の法則の実験で使われる。
硫酸バリウム（白色沈殿）ができる。

CuSO₄ + BaCl₂ → CuCl₂ + BaSO₄

炭酸アンモニウムの分解
参考

気体しか発生しない分解反応の例。
※固体の残らない分解として有名。

(NH₄)₂CO₃ → 2NH₃ + H₂O + CO₂

運営者情報

檜垣由美子（ゆみねこ）
詳しいプロフィールを見る

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。２児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

化学反応式一覧まとめ！テストに出る重要29選と覚え方【中2・中3】

目次【学年別まとめ】

1. 化合の化学反応式一覧 中2

実験のイメージ（鉄と硫黄の化合）

実験のイメージ（銅と硫黄の化合）

2. 分解の化学反応式一覧 中2 中3

3. 酸化（燃焼）の化学反応式 中2