「火山の姿(大地の変化)」期末テスト対策ポイントまとめ

yuminekoyumineko

このページでは中学1年理科「大地の変化」で学習する「火山」について、テストに出がちな「マグマによる火山の違い」を詳しく説明するよ。

中学1年理科「大地の変化」
「火山の姿」
テストのために抑えるポイントはコレ!
マグマの状態の違いによって、出来る火山の違いを答えられるようにする!

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「火山の姿(大地の変化)」 期末テスト対策ポイントまとめ

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「大地の変化」「火山の姿」で
覚えなければいけない用語はコレ!

マグマとは?

ザックリいうと
ドロドロに溶けた岩石がんせきのこと

地球の中には、とても熱いところがあって、そこでは岩石が熱によってドロドロと「けている」んだ。
これが「マグマ」だよ。

マグマのイラスト

「マグマ」は、地下でドロドロ溶けている時の名前。
この後説明する噴火ふんかをして地球の表面にあふれ出たものは、「溶岩ようがん」と呼ぶようになるので注意しよう!

噴火とは?

ザックリいうと
マグマが吹き出したもの

地下の深いところにあるマグマが地球の表面までのぼってくると、マグマにかかっていた圧力あつりょくが減ってしまうんだ。
そうすると、マグマに含まれていた水分が気体になって「あわ発生はっせい発泡はっぽう)」するんだ。

くまごろうくまごろう

炭酸飲料たんさんいんりょうのペットボトルのフタを開けると、泡が吹き出したりするよね。
これは、フタを開けたことでペットボトルの圧力が減って、溶けていた二酸化炭素が気体になって泡が発生しているんだ。
これとおんなじ現象だよ。

それに水分が気体になるということは、体積が増えるということ。
体積が増えたら、もとのスペースに収まらなくなってあふれ出すよね。

こうして、マグマが発泡しながら溢れ出すのが噴火ふんかだよ。

噴火の仕組みのイラスト

火山とは?

ザックリいうと
マグマが噴火したあと冷えて固まったもの

マグマが噴火して地球の表面に溢れ出たあと、冷えて固まったりしたものが火山だよ。

火山ができる仕組みのイラスト

マグマと火山の関係でおさえるポイントはコレ!

マグマの「ねばりけ」と、火山の形の関係

ザックリいうと
マグマの「ねばりけ」によって火山の形が変わる!

マグマが地表に溢れ出してできるのが火山だよね。

なので、マグマが「ネバネバしている」時と、「サラサラしている」時とでは、火山の形が変わるんだ!

くまごろうくまごろう

「ねばりけ」と「火山の形」の組み合わせを覚えればいいだけだよ!

「ネバネバ」だと・・

スライムみたいなネバネバの液体を想像してみて。
ネバネバしているから、「流れにくい」よね。

流れにくいということは、ポッテリとり上がった」形の火山ができるんだ。

溶岩ドームのイラスト

「サラサラ」だと・・

反対に、サラサラの液体を想像してみて。
ホットケーキを作るときの生地とかどうだろう?

フライパンにホットケーキの生地を流し入れると、ほぼ平※に広がるよね。

サラサラのマグマによってできた火山は「ほぼ平に広がる」形の火山になるんだ。

たて状火山のイラスト

※「ゆるやかな傾斜」と表現されるよ

マグマの「ねばりけ」によって
それぞれの代表になる山を覚えよう!

マグマの「ねばりけ」と「火山の形」の組み合わせごとに、代表的な山があるよ!
これはテストでもよく出るので、覚えよう!

ねばりけが弱いマグマでできた火山
「伊豆大島火山」

東京都伊豆大島にある火山。
ねばりけが弱いマグマでできた火山なので、ほぼ平に広がった形だよ。
★その他にも・・ハワイのマウナロアが出ることもあるよ!

ねばりけが「真ん中(中程度)」なマグマでできた火山
「桜島」

鹿児島県にある火山「桜島さくらじま」。
ねばりけが「ネバネバ」と「サラサラ」の真ん中くらいなので、綺麗な円錐えんすいの形の山だよ。
★その他にも・・浅間山あさまやま富士山ふじさんもこのタイプ!

ねばりけが強いマグマでできた火山
「雲仙普賢岳」

長崎県にある火山「雲仙普賢岳うんぜんふげんだけ」。

雲仙普賢岳の画像

ねばりけが強いマグマでできた火山なので、ポッテリ盛り上がった形をしているよ。
★その他にも・・昭和新山しょうわしんざん有珠山うすざんもこのタイプ!

火山の形の呼び方を覚えよう!

「ほぼ平に広がった」とか、「盛り上がった」形の火山、それぞれにはちゃんと呼び方があるよ。

たて状火山

漢字だと「楯状たてじょう火山」と書くよ。(盾状火山と書く場合もあるよ)
マグマのねばりけが弱くて、ほぼ平に広がった火山の形のこと。
そう、山を縦にしてみるとまるでたて」みたいに見えるからこうよばれるんだ。

たて状火山が盾に似ていることが由来だということをあらわしたイラスト

成層せいそう火山

マグマのねばりけが真ん中くらいで、綺麗な円錐えんすいの火山の形のこと。
この後で説明するけれど、マグマのねばりけが少し強いと、噴火するときも少し激しいんだ。
噴火が激しいと、マグマの出口にある岩などが砕けて飛び散ったりするんだ。
そうすると、火山は「溶岩」と「砕けて飛び散った物」がたがちがいに層になってできるんだ。

成層火山のイラスト

されている」から、成層火山と呼ばれるよ。

溶岩ドーム

マグマのねばりけが強くて、ポッテリ盛り上がった形をした火山のこと。
盛り上がった溶岩のかたまりが、「ドーム」のようだからこう呼ばれるんだね。

中学理科火山について、覚えるべきポイントのイラスト

マグマと溶岩の色の関係でおさえるポイントはコレ!

ザックリいうと
マグマの「ねばりけ」によって、溶岩の色が違う!

そもそも、マグマの「ねばりけ」が違うのは、どうしてかというと、
「マグマを作っている材料が違うから」なんだ。

少し先に学習することになるんだけど、マグマは「鉱物こうぶつ」の集まりでできているんだ。
この鉱物には色々な種類があって、「どんな鉱物が入っているか」でマグマの「ねばりけ」や「色」が変わるという仕組みなんだ。

鉱物には色がついたものと、無色だったり白色だったりするものがあって、

ねばりけの弱いマグマには「色がついた鉱物がたくさん」含まれていて、
ねばりけの強いマグマには「無色や白色の鉱物がたくさん」含まれている。

なので、

ねばりけが弱いマグマの溶岩の色→黒っぽい
ねばりけが強いマグマの溶岩の色→白っぽい

というわけ。

この色の違いは、とてもよくテストで出るので、しっかり覚えよう!

くまごろうくまごろう

覚えやすいイメージを考えてみたよ。
相撲すもうの「白星しろぼし」「黒星くろぼし」ってあるよね。
「黒星」は負けてしまった場合に使う言葉だね。
弱いから負けてしまって星」
強いから勝って星」と覚えてみよう!

マグマの粘り気と溶岩の色の覚えかたのイラスト

マグマと噴火の様子の関係で抑えるポイントはコレ!

ザックリいうと
マグマの「ねばりけ」によって、噴火の様子が変わる!

これもカンタンなことだよ。
同じような大きさの穴から液体をあふれ出させようとしたとき、
ネバネバした液体とサラサラした液体では、溢れ出方に違いができるよね。

ネバネバした液体のほうが、サラサラした液体よりも同じ力で押し出した時、「いきおいよく」溢れ出るよね。

なので、噴火の様子は

マグマのねばりけが強い→激しい噴火になる
マグマのねばりけが弱い→おだやかな噴火になる

というわけ。

大地の変化「火山の姿」まとめ

※赤いキーワードは必ず覚えよう!

マグマのねばりけ
火山の形 盛り上がった形
溶岩ドームのイラスト
円錐
ほぼ平で広がる
たて状火山のイラスト
呼び方 溶岩ドーム
(ドームの形から)
成層火山
(層を成すから)
たて状火山
(盾の形だから)
噴火の様子 激しい おだやか
溶岩の色 っぽい
(強い→白星で
覚えよう!)
っぽい
(弱い→黒星で
覚えよう!)
代表の山 雲仙普賢岳 桜島 伊豆大島火山※・マウナロア

※伊豆大島火山は、マグマのねばりけは弱いものの、その出来かたから「たて状火山」ではなく「成層火山」という考え方もあるよ。

まとめ
  • 高温によって地下で溶けたドロドロの岩石をマグマという。
  • マグマが地表付近に上昇して発泡することで噴火が起きる
  • 噴火によってマグマが地表に溢れ出たものを溶岩という。
  • 噴火によって流れでたマグマが固まって火山ができる。
  • マグマのねばりけによって火山の形・噴火の様子・溶岩の色は変わる
yuminekoyumineko

ここまで学習できたら、「火山の姿」のテスト対策問題ページに挑戦してみよう!

運営者情報

青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。

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  1. 名無しくん より:

    震源で地震が発生した時刻の求め方がわからないので教えてほしいです。

    • yumineko より:

      コメントありがとうございます。
      地震発生の時刻の求め方の記事はまだ作っていないので、まずはここで説明してみますね。

      震源で地震が発生した時刻を求める問題は、たしかに最初はむずかしく感じますよね。
      でも、ポイントさえつかめばパズルを解くみたいでおもしろく考えることができます。

      たとえば、P波とS波を2人の登場人物として考えてみましょう。

      まず、地震が起きると、震源から2つの波が出発します。
      P波: 速いけど、揺れは小さい波。「カタカタ…」という最初の小さな揺れ(初期微動)を起こす。
      S波: 遅いけど、揺れは大きい波。「グラグラッ!」という大きな揺れ(主要動)を起こす。

      この2人が、震源から「よーい、ドン!」で同時に出発します。これが一番大事なポイント。

      かけっこに例えてみましょう。
      P波くん(速い)とS波くん(遅い)が、震源というスタート地点から、あなたがいる観測地点というゴールまでかけっこをすると考えてみてください。
      スタートは同時ですね。
      でも、P波くんの方が足が速いから先にゴールに着きますね。
      そして少し遅れて、S波くんがゴールに着きますね。

      この「P波くんが着いてから、S波くんが着くまでの時間差」が、問題を解くカギになります。

      理科の言葉で、この時間差を初期微動継続時間(しょきびどうけいぞくじかん)と言います。
      P波くんが着いてからS波くんが着くまでは、P波(初期微動)だけが続いている状態だからですね。

      地震発生時刻の求め方【3ステップ】
      では、実際に問題を解く手順を見ていきましょう。

      【例題】
      ある場所で、地震の揺れを観測しました。
      P波が到着した時刻:午前10時10分20秒
      S波が到着した時刻:午前10時10分30秒
      P波の速さ:8 km/秒
      S波の速さ:4 km/秒
      この地震が震源で発生した時刻は何時何分何秒でしょう?

      ステップ①:震源までの距離を求める
      まず、P波が着いてからS波が着くまでの時間差(初期微動継続時間)を計算します。
      時間差 = 10時10分30秒 – 10時10分20秒 = 10秒

      この「10秒の差」がどうして生まれたかというと、P波とS波の速さの違いのせいでしたよね。
      この差を使って、震源までの距離を求めます。

      ちょっと難しい計算式に見えるけれど、意味はこうです。
      「S波が来るのにかかった時間」 – 「P波が来るのにかかった時間」 = 10秒
      距離を□kmとすると、
      S波がかかった時間 = □km ÷ 4km/秒
      P波がかかった時間 = □km ÷ 8km/秒
      だから、
      (□ ÷ 4) – (□ ÷ 8) = 10

      これを計算すると、□ = 80 になります。

      つまり、震源までの距離は80kmだとわかります。
      【計算のヒント】
      (□/4) – (□/8)= (2×□/8)-(□/8)= □/8
      □/8 = 10 だから、 □ = 10 × 8 = 80

      ステップ②:地震の波が伝わるのにかかった時間を計算する
      震源から観測地点までの距離が80kmだとわかりました。
      次に、速い方のP波が、この80kmを進むのに何秒かかったかを計算します。

      時間 = 距離 ÷ 速さ
      P波がかかった時間 = 80km ÷ 8km/秒 = 10秒

      つまり、地震が発生してから10秒後に、P波がこの場所に到着したということですね。

      ステップ③:発生時刻を求める
      P波が到着した時刻は、午前10時10分20秒だった。
      P波は、震源を出発してから10秒かかって到着した。
      ということは、出発した時刻(地震が発生した時刻)は、到着した時刻の10秒前ですよね。

      発生した時刻 = 到着した時刻 – かかった時間
      発生した時刻 = 午前10時10分20秒 – 10秒 = 午前10時10分10秒

      これが答えになります。

      まとめ
      P波とS波の到着時刻の差(初期微動継続時間)を求める。
      → 例:30秒 – 20秒 = 10秒
      ①の差を使って、震源までの距離を計算する。
      → 例:距離は80km
      ②の距離とP波(またはS波)の速さを使って、波が伝わるのにかかった時間を計算する。
      → 例:80km ÷ 8km/秒 = 10秒
      P波(またはS波)の到着時刻から、③で計算した時間を引き算する。
      → 例:10時10分20秒 – 10秒 = 10時10分10秒

      この手順でやれば、どんな問題でも解けるようになりますよ!