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yumineko
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

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とても勉強されていてすごいですね!
おっしゃるとおり、➀の「AとĀを合わせると、Uになる」と➁の「AとĀ和集合(つまり合わせる)は、Uになる」は、どちらも正しいと考えることができます。
けれど、どちらの表現も文脈によっては正しいと解釈されますが、集合論における標準的な記法としては、② A ∪ Ā = U が一般的で、より正確な表現と言えます。
なぜなら、「+」という記号が集合演算において何を意味するのかによって解釈が変わってしまうからです。もし「+」を「互いに素な集合の和集合」として解釈する場合:
集合 A とその補集合 Ā は、要素を一つも共有しません(互いに素です)。この場合、「A の要素の集合」と「Ā の要素の集合」を合わせたもの(つまり、それらをすべて含む集合)が全体の集合 U になる、という意味で正しいと言えます。
この文脈では、集合の要素の「個数」ではなく、「要素の集合そのもの」を足し合わせていると考えることができます。
しかし、集合論で一般的に「+」がこのように使われることは少なく、誤解を招く可能性があります。もし「+」を「集合の要素の個数の和」として解釈する場合:
この場合、|A| + |Ā| = |U| という意味になります。これは集合の濃度(要素の個数)について言えば正しいです。しかし、集合演算としての「+」ではないため、集合の関係そのものを表す記法としては不適切です。それに対して、A ∪ Ā = Uは集合論における標準的で正確な表記であり、常に正しい関係を表します。
なので、集合の関係を表す際には、A ∪ Ā = U という表現を用いるほうが確実とされています。-
回答いただきありがとうございます。
説明の絵を見て単純に足し算の関係じゃないのかと思ったんですけど、集合の関係という意味では違うんですね。回答いただいた内容難しくてよくわかりませんでした。
例えば1から50までの整数のうち3の倍数でも5の倍数でもない数は何個あるかといった問題の時、ベン図を用いて、全体50個から3または5の倍数となるものの個数を引いたら、3の倍数でも5の倍数でもない数の個数が出てくるので、和集合と共通部分と補集合の関係であれば単純に足し算、引き算ででてくるのでそういうものだと思ってました。
むずかしい話はよくわかりませんが、集合の関係としてではなく、この問題のように集合の要素の個数について考えるときは、単純に足し算、引き算記号を用いても良いということですよね??-
もっちゃんさんが「絵を見て単純に足し算の関係じゃないか」と思ったことは、とても的を射ていると思います。
もう一度、わかりやすく説明させてくださいね。
「集合の関係」と「集合の個数」は、ちょっと違う考え方をします。
まず、「集合の関係」と「集合の個数」の違いを簡単に説明しますね。集合の関係(例:A ∪ Ā = U)
これは、「Aというグループ」と「Aじゃないグループ(Ā)」を、そのままくっつけると、必ず「全部のグループ(U)」になるよ、という「グループそのもののつながり」を表しています。ここでは、プラス記号(+)は使わずに、まるでグループを貼り合わせるようなイメージの「∪」(和集合)という記号を使います。これは集合論という数学の世界で決められた、一番わかりやすい約束事なんです。集合の個数(例:|A| + |Ā| = |U|)
こちらは、もっちゃんさんが例にあげた「1から50までの整数のうち3の倍数でも5の倍数でもない数は何個あるか」という問題のように、「グループの中に何個のモノがあるか」を数えるときの話です。この場合は、普通の足し算や引き算が使えます。もっちゃんさんの例で考えてみましょう。
「1から50までの整数のうち3の倍数でも5の倍数でもない数は何個あるか」という問題は、まさに「集合の個数」を考える問題です。例えば、ベン図を描いて考えてみましょう。
U: 1から50までの全ての整数(全部で50個)
A: 3の倍数(3, 6, 9, …, 48)
Ā: 3の倍数ではない数(全体の集合Uから3の倍数をのぞいたもの)
ここで、もっちゃんさんが言いたかったのは、
「3の倍数でも5の倍数でもない数を数えるとき、まず50個(全体の数)から、3の倍数か5の倍数になる数を引けばいいんですよね?」
ということだと思います。そして、この考え方は、まさに集合の個数を数えるときに使う正しい方法です。もう少し詳しく見てみましょう。
全体の個数: |U| = 50個
3の倍数の個数: |A| = 50 ÷ 3 の商 = 16個(実際には3, 6, …, 48で16個)
5の倍数の個数: |B| = 50 ÷ 5 の商 = 10個(実際には5, 10, …, 50で10個)
3と5の公倍数(15の倍数)の個数: |A ∩ B| = 50 ÷ 15 の商 = 3個(実際には15, 30, 45で3個)ここで、もっちゃんさんが言っていた「3または5の倍数となるものの個数」は、ベン図で考えると「Aの円」と「Bの円」を合わせた部分の個数になります。これを 和集合 といいます。
和集合の個数: |A ∪ B| = |A| + |B| – |A ∩ B| = 16 + 10 – 3 = 23個
※3と5の公倍数を引くのは、「ダブり」をなくすためです。
つまり、1から50までの整数の中で、3の倍数か5の倍数になる数は23個あるということです。では、「3の倍数でも5の倍数でもない数」 はどうなるかというと、これは「全体の数」から「3の倍数か5の倍数になる数」を引けば出てきます。これは 補集合 の考え方を使っています。
3の倍数でも5の倍数でもない数(つまり (A ∪ B) の補集合 Ā ∩ B̄ )の個数:
|U| – |A ∪ B| = 50 – 23 = 27個この計算の過程では、まさに「足し算(+)」や「引き算(-)」という記号を使って個数を求めていますよね。
まとめると、こういうことになります。
集合の関係を表すとき は、グループそのもののつながりを考えるので、 「∪」や「∩」、「Ā」 といった記号を約束事として使います。この場合は、「+」のような計算記号は通常使いません。「② A ∪ Ā = U」がこれにあたります。集合の要素の「個数」を考えるとき は、実際にモノの数を数えるので、普通の 「+」や「-」 という計算記号が使えます。これは、もっちゃんさんが例にあげた問題でやっていることと同じです。だから、この場合の個数を求める計算では、「単純に足し算、引き算記号を用いても良い」というのは、その通りなんです。
なので、もっちゃんさんが最初に「単純に足し算の関係じゃないのか」と思ったのも、個数を数えるという視点で見れば、あながち間違いではなかったのです。
ただ、数学では、どういうことを伝えたいかによって使う記号が決まっている、ということですね。本当に研究熱心ですごいです!!きっとすばらしい成果がついてくると思います。応援しています!
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とても丁寧な回答を頂きありがとうございます。すっきりすることが出来ました。
先生の話から、ネット上で集合演算子というのを見つけたのですが、確かに+記号は設定されてませんね。今回の全体集合Uとその部分集合Aの関係で思ったのですが、UとAの集合の隙間?部分を補集合
Āと呼んでいます。これに対し部分集合の説明で集合Bが集合Aに含まれるときB⊂Aと表されます。
① A=BでないときのBとAの隙間?部分は何集合と呼ぶのですか?
② 補集合という用語は全体集合という用語とペアで使われるものなんですか?
③ ①と②の隙間?部分の違いはどう考えれば良いのですか?先生の話から見つけた集合演算子の中に差集合というのがあったので①はこのことなんかなと思ったのですがよくわかりません??
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前回の回答が、お役に立って良かったです!
新しい質問にも一つ一つお答えしていきますね。① A=BでないときのBとAの隙間?部分は何集合と呼ぶのか?
もっちゃんさんが「隙間?部分」と表現されているのは、まさに「差集合」のことです。
もし、集合 A と、その部分集合である集合 B があったとします。そして、集合 B は集合 A の一部ですが、A と B がぴったり同じではないとします(つまり、A には含まれているけれど B には含まれていない要素がある状態)。
このとき、「集合 A には含まれているけれど、集合 B には含まれていない要素だけを集めた新しい集合」 のことを 「差集合」 と呼びます。
記号で表すと、以下のようになります。
A – B または A \ B (バックスラッシュ)
例えば、こんなイメージです。
U: 1から10までの整数 {1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10}
A: {1, 2, 3, 4, 5, 6} (偶数)
B: {2, 4, 6} (4以下の偶数)
この場合、
A の要素は 1, 2, 3, 4, 5, 6 です。
B の要素は 2, 4, 6 です。
B は A の部分集合ですね (B ⊂ A)。
ここで、A にはあるけれど B にはない要素 は何でしょうか?
A には {1, 2, 3, 4, 5, 6} があり、B には {2, 4, 6} があります。
B にない A の要素は {1, 3, 5} ですね。
これが 差集合 A – B または A \ B です。
つまり、A – B = {1, 3, 5} となります。
もっちゃんさんがネットで見つけた「差集合」は、まさにこの「隙間?」部分を表す記号のことなんですね。② 補集合という用語は全体集合という用語とペアで使われるものか?
はい、その通りです。補集合という言葉は、必ず「全体集合」との関係で使われます。
補集合 Ā というのは、「ある全体集合 U の中で、集合 A には含まれていない要素」 の集まりでしたよね。
つまり、「A には含まれていない」ということを言うためには、まず「何の中から」含まれていないのか、という基準となる「全体の集合 U」が必要不可欠なのです。
例えば、先ほどの例で言えば、
「3の倍数ではない数」と言うとき、何の中から「3の倍数ではない数」なのかを考える必要があります。それは「1から50までの整数」という全体集合 U の中での話です。
もし「1から100までの整数」という全体集合だったら、補集合 Ā の中身は変わってきますよね。
このように、補集合は常に「ある特定の全体集合 U のもとで定義される」という特別な性質を持っています。ですから、「全体集合」と「補集合」は、常にセットで考えられる言葉なんです。③ ①と②の隙間?部分の違いはどう考えれば良いのか?
これは、先ほどの説明と少し重なる部分がありますが、違いを明確にしてみますね。
① の「隙間?部分」(差集合 A – B)
これは、「ある集合 A から、別の集合 B に含まれる要素を取り除いたときに残る部分」 です。
イメージとしては、「A の中から B を抜き取ったら、A の中に残った部分」です。
これは、B が A の「部分集合」である場合に特に使われる考え方ですが、B が A の部分集合でない場合でも、A には含まれるが B には含まれない要素があれば差集合として表せます。
② の「補集合 Ā」
これは、「全体集合 U の中で、特定の集合 A には含まれていない部分」 です。
イメージとしては、「全体の中から A の部分だけを取り除いたら、残った部分」です。
違いをまとめると、・何から何を除いたか
差集合 (A – B):集合 A の中から集合 B の要素を取り除いたもの
補集合 (Ā):全体集合 U の中から集合 A の要素を取り除いたもの・前提となる関係
差集合 (A – B):B は A の部分集合であることが多いが、そうでなくても可
補集合 (Ā):必ず 全体集合 U が定められている・具体的な例
差集合 (A – B):A = {1, 2, 3, 4, 5}, B = {2, 4} → A – B = {1, 3, 5}
補集合 (Ā):U = {1, 2, 3, 4, 5}, A = {1, 2} → Ā = {3, 4, 5}補集合というのは、差集合の一種と考えることもできます。
具体的には、補集合 Ā は、全体集合 U から集合 A を引いた差集合 (U – A) と考えることができるのです。
だから、数学では色々な考え方があるけれど、このように記号や言葉の定義がしっかり決まっていると、誰でも同じ意味で理解できるようになっているんですね。もっちゃんさんの質問は、集合の世界を深く理解しようとしてい、ほんとうに素晴らしいと思います。
これからも、数学をもっともっと好きになってもらえたら嬉しいです。
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たびたびの丁寧な回答ありがとうございます。
「補集合というのは、差集合の一種と考えることもできます」との説明で、少しもやもやがはれた気になりました。中1で計算の四則のところで数の種類の包含関係の図をみて、集合に興味をもったのですが、なんか疑問におもうたびに新しい言葉が出てきて奥が深くてきりがない感じにもさせられました。
でも先生のおかげで集合アレルギーにはならなくて済みそうです。-
良かったです!!
少しでも、モヤモヤ解消のお役に立てたらとても嬉しいです!!
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集合AとAの補集合Āと全体の集合Uの関係の表し方について教えてください。
① A+Ā=U
② AUĀ=U(和集合)
①、②ともどちらも正しいと思うのですがまちがっていませんか?