『染色』解説!布を染める方法・模様・色の工夫をわかりやすく解説
染色とは、布や糸などに色を染みこませて、色や模様をつける表現のことだよ。
中学美術では、布を染める方法、模様のつくり方、色の組み合わせ、生活の中で使うデザインなどを学習することが多いんだ。
この記事では、染色とは何か、絞り染め・型染め・ろうけつ染めなどの技法、模様や色の工夫、鑑賞文の書き方まで、中学生にもわかりやすく解説していくよ。

この記事で分かること
- 染色とは何か
- 布や糸を染める方法
- 絞り染め・型染め・ろうけつ染めの違い
- 防染とは何か
- 模様や色の工夫
- 染色作品の鑑賞文の書き方
目次
1. 染色とは

染色とは、布や糸などに染料を染みこませて、色や模様をつける表現のことだよ。
紙やキャンバスの上に絵の具をのせて描く絵画とちがって、染色では、布の繊維に色を染みこませることが大きな特徴なんだ。
染色では、布全体を同じ色に染めることもあれば、部分的に染めたり、染まらない部分をつくったりして、模様を表すこともあるよ。
染色の作品には、ハンカチ、手ぬぐい、ふろしき、のれん、浴衣、衣服、タペストリーなど、生活の中で使えるものも多いんだ。
染色の基本
- 布や糸などに色を染みこませる表現。
- 色だけでなく、模様もつくることができる。
- 生活の中で使うもののデザインにもつながる。
- 染まる部分と染まらない部分の工夫が大切。
たろう
くまごろう2. 染色は何に使われているの?
染色は、私たちの身近な生活の中でたくさん使われているよ。
服やハンカチ、手ぬぐい、カーテン、バッグ、のれん、ふろしきなど、布でできたものには、染色の技術が関わっていることがあるんだ。
また、日本の伝統的な染色としては、藍染め、友禅染め、型染め、絞り染めなどが知られているよ。地域や文化によって、さまざまな技法や模様が受けつがれてきたんだ。
| 使われるもの | 染色との関係 |
|---|---|
| 服 | 布を染めて色や模様をつける。 |
| ハンカチ・手ぬぐい | 模様や色で使う人の好みを表せる。 |
| ふろしき | 包む用途に合わせて、模様や色を工夫できる。 |
| のれん | 店や家の雰囲気を伝えるデザインになる。 |
| タペストリー | 壁に飾る布作品として楽しめる。 |
染色は、ただ「きれいな色をつける」だけではなく、使う目的や使う場所、見る人に伝えたい印象を考えるデザインでもあるんだね。
3. 染色に使う主な材料と道具
染色では、染めるための布や染料のほかに、模様をつけるための道具を使うことがあるよ。
学校の授業では、安全に扱いやすい染料や道具を使うことが多いんだ。実際に制作するときは、先生の指示をよく聞いて、手袋や新聞紙などを使い、汚れや安全に気をつけよう。
| 材料・道具 | 役割 |
|---|---|
| 布 | 染めるもとになる素材。綿や麻などが使われることがある。 |
| 染料 | 布や糸に色をつけるための材料。 |
| 輪ゴム・糸 | 布をしばって、染まらない部分をつくる。 |
| 型紙 | 同じ形の模様を写したり、染める部分を分けたりする。 |
| 筆・刷毛 | 染料や防染の材料をぬる。 |
| ろう | ろうけつ染めで、染めたくない部分をふせぐ。 |
染色では、布の種類や染料の種類によって、色の出方やにじみ方が変わることがあるよ。だから、同じ色を使っても、素材によって仕上がりが少し変わることがあるんだ。
4. 布を染める基本の流れ
染色作品を作るときは、いきなり染め始めるのではなく、どのような色や模様にしたいかを考えてから制作するよ。
基本的な流れは、次のように整理できるんだ。
染色作品を作る基本の流れ
- 何に使う布なのかを考える。
- 模様や色のイメージを決める。
- 染める方法を選ぶ。
- 布をしばる、型を使う、ろうを置くなどの準備をする。
- 染料で布を染める。
- 必要に応じて水洗い・乾燥・仕上げをする。
染色では、染める前の準備がとても大切だよ。どこを染めたいのか、どこを染めずに残したいのかを考えることで、模様を計画的につくることができるんだ。
5. 絞り染めとは
絞り染めとは、布を折ったり、しばったり、つまんだりしてから染めることで、模様をつくる染色の方法だよ。
布を糸や輪ゴムで強くしばると、その部分には染料が入りにくくなるんだ。そのため、しばった部分が白く残ったり、色が薄くなったりして、模様になるよ。
絞り染めでは、布の折り方やしばり方によって、円のような模様、線のような模様、くり返し模様などをつくることができるんだ。
絞り染めのポイント
- 布を折る・しばる・つまむなどしてから染める。
- しばった部分は染料が入りにくい。
- 染まる部分と染まらない部分の差で模様ができる。
- 偶然できるにじみやぼかしも味わいになる。
たろう
くまごろう6. 型染めとは
型染めとは、型紙などを使って、同じ形の模様を布に染める方法だよ。
型紙で染めたい部分や染めたくない部分を分けることで、模様をはっきりと表すことができるんだ。
型染めでは、同じ形をくり返して配置することもできるよ。そのため、連続模様やリズムのある模様を作りやすいんだ。
たとえば、花、葉、波、星、動物、文字、幾何学模様などを型にして、布全体にくり返して染めることができるよ。
型染めのポイント
- 型紙などを使って模様をつくる。
- 同じ形をくり返しやすい。
- 模様の輪郭を比較的はっきり出しやすい。
- 配置や向きによってリズムを出せる。
7. ろうけつ染めとは
ろうけつ染めとは、ろうを使って染めたくない部分をふせぎ、そのあと布を染める方法だよ。
ろうを置いた部分には染料が入りにくくなるため、その部分が白く残ったり、もとの布の色に近く残ったりするんだ。
また、ろうにひびが入ると、そのすき間に染料が入り、細い線のような模様が出ることがあるよ。このひびの表情も、ろうけつ染めの特徴として生かされることがあるんだ。
ただし、実際の制作では、熱いろうを使う場合があるため、安全に注意が必要だよ。学校で制作するときは、先生の指示に従って作業しよう。
ろうけつ染めのポイント
- ろうで染めたくない部分をふせぐ。
- ろうを置いた部分は染料が入りにくい。
- ろうのひびによって、細い線のような模様が出ることがある。
- 熱いろうを使う場合は、安全に注意する。

8. 防染とは
防染とは、染めたくない部分に染料が入らないようにふせぐことだよ。
染色では、布全体をただ染めるだけでなく、あえて染めない部分をつくることで模様を表すことが多いんだ。
たとえば、絞り染めでは布をしばることで防染し、ろうけつ染めではろうを置くことで防染するよ。型染めでも、型紙やのりなどを使って、染まる部分と染まらない部分を分けることがあるんだ。

防染の覚え方
防染=染めたくない部分をふせぐこと。
- しばってふせぐ。
- ろうでふせぐ。
- 型やのりでふせぐ。
- 染まる部分と染まらない部分で模様をつくる。
たろう
くまごろう9. 浸染と部分染め
染色では、布全体を染める方法と、布の一部だけを染める方法があるよ。
浸染とは、布や糸を染料にひたして染める方法のことだよ。布全体を同じ色に染めたり、全体に色を入れたりするときに使われることがあるんだ。
一方で、布の一部分にだけ染料をつけて染めると、部分的な色の変化やグラデーションのような表現をつくることもできるよ。
| 染め方 | 特徴 |
|---|---|
| 浸染 | 布や糸を染料にひたして染める。 |
| 部分染め | 布の一部だけに染料をつけて染める。 |
| 重ね染め | 一度染めたあと、さらに別の色を重ねる。 |
| グラデーション | 色が少しずつ変化するように染める。 |
どの染め方を選ぶかによって、作品の印象は大きく変わるよ。全体を落ち着いた色にしたいのか、部分的にアクセントを入れたいのかを考えることが大切なんだ。
10. 模様の工夫
染色では、模様の作り方も大切なポイントだよ。
模様には、自然の形をもとにしたもの、幾何学的な形をもとにしたもの、同じ形をくり返したもの、左右対称にしたものなど、いろいろな工夫があるんだ。
たとえば、花や葉、波、雲、魚、鳥などをもとにすると、自然を感じさせる模様になるよ。丸、三角、四角、線などを使うと、すっきりした幾何学模様にすることができるんだ。

| 模様の工夫 | 特徴 |
|---|---|
| くり返し | 同じ形を並べて、リズムを出す。 |
| 対称 | 左右や上下の形をそろえて、安定感を出す。 |
| 大小の変化 | 大きな形と小さな形を組み合わせて変化を出す。 |
| 自然の形 | 花、葉、波、雲などをもとにする。 |
| 幾何学模様 | 丸、三角、四角、線などを使って構成する。 |
| 余白 | 模様を入れない部分を残し、すっきり見せる。 |
模様を考えるときは、ただすき間なく入れるのではなく、見せたい部分と余白のバランスを考えると、作品が見やすくなるよ。
11. 色の工夫
染色では、色の選び方によって作品の印象が大きく変わるよ。
同じ模様でも、明るい色を使うと元気で軽やかな印象になり、暗い色を使うと落ち着いた印象や重みのある印象になることがあるんだ。
また、似た色を組み合わせるとまとまりやすく、差の大きい色を組み合わせると、目立ちやすくなるよ。
色の工夫のポイント
- 明るい色は、軽やかで楽しい印象になりやすい。
- 暗い色は、落ち着いた印象や重みを出しやすい。
- 似た色を使うと、まとまりやすい。
- 差の大きい色を使うと、目立ちやすい。
- 使う目的や場所に合う色を考える。
たとえば、夏に使う手ぬぐいなら、青や水色を使うと涼しげな印象になるよ。秋らしいふろしきなら、茶色、赤、だいだい色などを使うと、あたたかみのある印象にできるね。
色の工夫では、「きれいだから選ぶ」だけでなく、何に使うのか、どんな気持ちを伝えたいのかを考えることが大切なんだ。
12. 染色作品を作るときのポイント
染色作品を作るときは、使う目的、模様、色、染め方をつなげて考えることが大切だよ。
たとえば、ハンカチを作るなら、使う人が持ち歩きたくなるような色や模様を考える必要があるよね。のれんを作るなら、遠くから見たときの印象や、入口の雰囲気に合うかも大切になるんだ。
制作で考えること
- 何に使う作品なのか。
- どんな印象にしたいのか。
- どの染め方が合っているか。
- 模様の配置は見やすいか。
- 色の組み合わせは目的に合っているか。
- 染まる部分と染まらない部分のバランスはよいか。
染色では、思った通りに染まる部分もあれば、偶然にできるにじみや色の重なりが作品のよさになることもあるよ。
計画したデザインと、染色ならではの偶然の表情の両方を楽しめるのが、染色のおもしろいところなんだ。
13. 染色作品の鑑賞・説明のポイント
染色作品を鑑賞するときは、ただ「きれい」と書くだけではなく、どのような技法や色、模様の工夫があるかに注目しよう。
特に、染色では、染まっている部分と染まっていない部分の関係、模様のくり返し、色の組み合わせ、使う目的との関係を見ると、作品のよさを説明しやすくなるよ。
鑑賞で見るポイント
- どの染め方が使われているか。
- 染まっている部分と染まらない部分がどう模様になっているか。
- 模様のくり返しや配置にどんな工夫があるか。
- 色の組み合わせからどんな印象を受けるか。
- 使う目的に合ったデザインになっているか。
- 偶然できたにじみやぼかしが作品にどう生かされているか。
染色作品について説明文を書くときは、次のように、見つけた工夫と感じた印象を結びつけるとよいよ。
説明文の例
「この染色作品は、布をしばって染めたことで、白く残った部分が丸い模様になっている。青と水色を中心に使っているため、涼しげで落ち着いた印象がある。模様がくり返されているので、全体にリズムも感じられる。」
短く書くなら、次のような形でもよいよ。
短い説明文の例
「絞り染めによって白く残った部分が模様になり、青系の色によって涼しげな印象が出ている。」
鑑賞文では、染め方、模様、色、印象を結びつけることが大切なんだ。

14. 重要語句まとめ
最後に、この単元で出てきた重要語句を確認しておこう。
| 語句 | 意味 |
|---|---|
| 染色 | 布や糸などに染料を染みこませて、色や模様をつける表現。 |
| 染料 | 布や糸に色をつけるための材料。 |
| 絞り染め | 布を折ったり、しばったりしてから染め、模様をつくる方法。 |
| 型染め | 型紙などを使って、模様を布に染める方法。 |
| ろうけつ染め | ろうで染めたくない部分をふせいでから染める方法。 |
| 防染 | 染めたくない部分に染料が入らないようにふせぐこと。 |
| 浸染 | 布や糸を染料にひたして染める方法。 |
| 重ね染め | 一度染めたあと、さらに別の色を重ねること。 |
| グラデーション | 色が少しずつ変化していく表現。 |
| 模様 | 形や線、色を組み合わせて表した飾りやパターン。 |
| くり返し | 同じ形や色を何度も配置して、リズムを出すこと。 |
| 配色 | 色の組み合わせのこと。 |
この単元で特に大切なこと
- 染色は、布や糸などに色や模様をつける表現。
- 絞り染めは、布をしばったり折ったりして模様をつくる。
- 型染めは、型紙などを使って模様を染める。
- ろうけつ染めは、ろうで染めたくない部分をふせぐ。
- 防染は、染めたくない部分をふせぐこと。
- 模様は、くり返し・対称・大小・余白などを工夫する。
- 色は、使う目的や伝えたい印象に合わせて選ぶ。
- 鑑賞文では、染め方・模様・色・印象を結びつけて説明する。
ここまで学習できたら、ぜひ「染色」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!
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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。

