魯迅(ろじん)「故郷」➀

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故郷を見た「私」の心情を表している言葉を、本文から4字で抜きだして答えなさい。

正解は「寂寥の感」です。

「寂寥」の読みをひらがなで答えなさい。

正解は「せきりょう」です。

(第2段落・4行目)「覚えず寂寥の感が胸に込み上げた」とあるが、その理由として最も適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:真冬の冷たい風の中、故郷の景色はわびしく物寂しい様子だったから
イ:二十年もの長い間離れていた故郷にとうとう戻ることができたから
ウ:自分の記憶の中の故郷の情景と現実のものがあまりに違ったから
エ:今度の帰郷は自分の望むものではなかったから

正解は「ウ」です。

寂寥とは、「心が満たされず、ものさびしい」という意味。

(第3段落・6行目)「ああ、これが二十年来、片時も忘れることのなかった故郷であろうか」とあるが、「ああ」に込められた「私」の心情として最も適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:緊張
イ:感動
ウ:失望
エ:疑惑

正解は「ウ」です。

(第4段落・8行目)「その影はかき消され」とあるが、「その影」の指す内容を本文から抜き出して10字以内で答えなさい。

正解は「私の覚えている故郷」です。

(第4段落・7行目)

(第4段落・11行目)「自分の心境が変わっただけだ」とあるが、どのようなことか、最も適切に説明しているものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:二十年故郷を離れていたことで、「私」の故郷への印象が変わっていた
イ:二十年の年月が過ぎたことで、「私」の性格にも変化が生じていた
ウ:故郷を去らなければならない寂しさから「私」の気持ちが変わっていた
エ:故郷の家が他人の持ち物になってしまい、「私」をとりまく環境が変わっていた

正解は「ウ」です。

心境とは、「気持ち」「心持ち」という意味。「なぜなら、今度の帰郷は決して楽しいものではないのだから。」から、「私」が今度の帰郷の目的である「故郷に別れを告げる」ことを楽しいものではない、つまり辛いものとして受け取っていることがわかる。

(第6段落・4行目)「屋根には一面に枯れ草のやれ茎が、折からの風になびいて」とあるが、このことからどのようなことを読み取ることができるか、最も適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:故郷の自然に囲まれた歴史ある家であること
イ:家の持ち主は細かいことを気にしない大らかな人物であること
ウ:家の外観を整える余裕のないほど困窮した生活であること
エ:周りの住人からの被害に苦しんでいること

正解は「ウ」です。

(第6段落・4行目)「古い家が持ち主を変える」とあるが、どういうことか。本文から抜き出して14字で答えなさい。

正解は「他人の持ち物になってしまった」です。

(第6段落・4行目)「持ち主を変えるほかなかった理由」とありますが、その理由とはどのようなことだと考えることができるか。最も適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:経済面で生活が苦しくなり、この家を他人に渡さなければならなかった
イ:「私」が現在住んでいる土地の方が住みやすく、一族で引っ越すことになった
ウ:家が古くなってしまい枯れ草だらけで、母にはもう修理する体力がなかった
エ:親戚がみな引っ越してしまい、高齢の母ひとりでは暮らせなかった

正解は「ア」です。

「屋根には一面に枯れ草のやれ茎が、折からの風になびいて」という描写から、「私」の家が落ちぶれてしまい、経済的に余裕がない様子がうかがえる。イは、「私」が現在すんでいる土地の方が住みやすいという描写はない。ウ・エについても、そのような描写はない。

(第5段落・2行目)「なじみ深い故郷」とあるが、「私」の故郷に対する想いが表現されている部分を本文から書き抜いて20字で答えなさい。

正解は「二十年来、片時も忘れることのなかった故郷」です。

故郷の我が家に帰り着くまでに「私」が抱いた心情として当てはまるものを次の中から全て選び、カタカナで答えなさい。
※ア~エの順番通りに答えること。
※それぞれの間に「・」を入力すること。

ア:怒り
イ:恐怖
ウ:安堵
エ:失望

正解は「エ」です。

「私」は、二十年来、片時も忘れることのなかった故郷へ帰った。思い出の中の美しいはずの故郷は、実際にはわびしく活気がなく、「私」は思い出と現実の差に失望している。怒りと恐怖を抱くような描写はない。故郷に戻り安堵するようにも思えるが、「私」は思い描いていた故郷と現実の差に失望したため、この場合は当てはまらない。よって、当てはまるものはエの「失望」のみ。

「母は機嫌よかったが、さすがにやるせない表情は隠し切れなかった」とあるが、機嫌が良かった理由として最も適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:故郷はもう冬の候であり、厳しい寒さの中、古い家での生活は辛いものだったから
イ:「私」が二十年ぶりに故郷へ帰ってきたから
ウ:いっしょに住んでいた親戚たちはもう引っ越してしまったから
エ:明け渡しの期限が近く、近々住み慣れた古い家を出なければならないから
オ:家の新しい持ち主の振る舞いが失礼だったから
カ:新しい土地で住む家はもう借りてあることに安心したから

正解は「イ」です。

「母は機嫌よかったが、さすがにやるせない表情は隠し切れなかった」とあるが、やるせない表情であった理由として最も適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:故郷はもう冬の候であり、厳しい寒さの中、古い家での生活は辛いものだったから
イ:「私」が二十年ぶりに故郷へ帰ってきたから
ウ:いっしょに住んでいた親戚たちはもう引っ越してしまったから
エ:明け渡しの期限が近く、近々住み慣れた古い家を出なければならないから
オ:家の新しい持ち主の振る舞いが失礼だったから
カ:新しい土地で住む家はもう借りてあることに安心したから

正解は「エ」です。

「故郷」と対照的に書かれている言葉を本文から抜き出して答えなさい。

正解は「異郷」です。

(第5段落・5行目)

(第9段落・1行目)「私の脳裏に不思議な画面が繰り広げられた」とあるが、「不思議な画面」が指す内容を本文から探し、最初の5字を答えなさい。

正解は「紺碧の空に」です。

(第12段落・2行目)「母が私に、ルントウが来たと知らせてくれた。飛んでいってみると」とあるが、「飛んでいってみると」という言葉から、「私」のどのような気持ちが読み取れるか。もっとも適切なものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:ルントウが来たことが信じられない気持ち
イ:ルントウに会えることが嬉しい気持ち
ウ:ルントウを待たせてはいけないという気持ち
エ:ルントウに会うのが恥ずかしい気持ち

正解は「イ」です。

(第19段落・5行目)「ああ、ルントウの心は神秘の宝庫で、私の遊び仲間とは大違いだ」とあるが、この時の私のルントウに対する心情としてもっとも正しいものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:自分たちとは違って、ちょっとしたことにも夢中になれる、子供らしい心をつ無邪気な彼をうらやましいと思っている
イ:自分たちとは違って、危険なことにも前向きに立ち向かう強い心をもつ彼を頼もしいと思っている
ウ:自分たちには理解できないような不思議な感性をもつ彼に驚きを感じている
エ:自分たちは知らないようなたくさんの珍しいことを経験している彼に感心している

正解は「エ」です。

子供の頃、「私」がルントウに対して抱いていた感情として最も正しいものを次の中から選び、カタカナで答えなさい。

ア:憧れ
イ:嫉妬
ウ:同情
エ:戸惑い

正解は「ア」です。

「口添えする」の意味として正しいものを次の中から選びなさい。

ア:質問に細かく答える
イ:間に入って反論する
ウ:言葉をそえて関係をとりなす
エ:本人の代わりに答える

正解は「ウ」です。

「私」が子供のころのヤンおばさんの様子がわかる言葉を、本文から14字で抜き出して答えなさい。

正解は「「豆腐屋小町」とよばれていた」です。

(第26段落・16行目)記号や句読点も字数に含めるので注意しよう。「小町」とは美人な女性を表す言葉。「豆腐屋小町」という言葉から、「私」が子供のころのヤンおばさんが美しい女性だった様子がわかる。

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。