【中学国語】故事成語「助長」意味・書き下し文・現代語訳をわかりやすく解説

中学国語で学習する故事成語「助長」について、意味や由来、書き下し文、現代語訳をわかりやすく解説するよ。

「助長」は、もともとは苗を早く成長させようとして、かえって枯らしてしまった人の故事から生まれた言葉なんだ。

くまごろう
「助けて長くする」って、いいことみたいなのに、どうして失敗の話から生まれた言葉なんだろう? 故事を読むと、その理由が分かるよ。
目次

「助長」の基本情報

故事成語助長
読み方じょちょう
もとになった話苗を早く伸ばそうとして、無理に引っぱり上げたため枯らしてしまった故事
ポイント無理に成長を助けようとして、かえって害してしまった故事がもとになっている

くまごろう
「助ける」つもりだったのに、やりすぎたせいで逆効果になってしまったところが、この故事のポイントなんだ。

「助長」の書き下し文

宋人にその苗の長ぜざるをうれへ、これをぬく者あり。

芒芒然として帰り、その人にいひていはく、

「今日病れたり。予苗を助けて長ぜしむ。」と。

その子はしりて往きてこれを視れば、

苗則ちかれたり。

まずは、話の流れを大まかにつかもう。

「助長」の話の流れ

  • 宋の国の人が、自分の畑の苗がなかなか伸びないことを心配する
  • 苗を早く伸ばそうとして、苗を引っぱり上げる
  • 疲れきって家に帰り、「苗を助けて伸ばしてやった」と家族に話す
  • 息子が畑へ行ってみる
  • 苗はもう枯れていた

くまごろう
苗が伸びないのが心配だったんだね。そこで「ちょっと上に引っぱれば、早く大きくなるんじゃない?」と考えたわけだ。でも植物は、そんなふうには育たないよね……。

「助長」の現代語訳

教科書の内容に沿って、現代の言葉にすると次のようになるよ。

宋の国の人で、自分の畑の苗が伸びないことを心配して、苗を引っぱり上げる者がいた。

すっかり疲れはてて家に帰って、家族に、

「今日は疲れたよ。わしは苗を助けて伸ばしてやったのだ。」

と言った。

その息子が走って畑へ行って見てみると、苗はもう枯れていた。

なぜ苗は枯れてしまったの?

教科書の「学び」でも問われている重要なポイントだよ。

苗は、本来なら時間をかけて成長していくものだよね。

ところが、この人は苗を早く伸ばそうとして、苗を無理に上へ引っぱってしまった。

そのため、苗は正常に育つことができず、最後には枯れてしまったんだ。

原因と結果

苗を早く育てたい
↓
苗を無理に引っぱり上げる
↓
かえって苗が正常に育たなくなる
↓
苗が枯れてしまう

「苗が伸びないことを心配した宋の人が、苗を無理に引っぱり上げ、息子が見に行くと苗がもう枯れていたという『助長』の故事の流れを示した図解。」

くまごろう
「早く育ってほしい」という気持ちはわかるけれど、手を加えすぎたせいで、逆の結果になってしまったんだね。

故事から分かる「助長」の意味

この故事では、苗の成長を助けようとして無理に引っぱった結果、かえって苗を枯らしてしまった。

故事から分かる意味

よかれと思って余計な手助けをしたために、かえって悪い結果を招いてしまうこと。

もともとの故事では、「助けようとしたことが、かえって害になってしまった」という点が大切なんだ。

くまごろう
「助ける」つもりだったのに、逆効果になったんだね。ここを押さえると、故事の意味がぐっと分かりやすくなるよ。

現在使われる「助長」の意味

現在の日本語では、「助長」は、物事の成長や発展を助けたり、ある傾向をさらに強めたりすることを表すよ。

特に、「不安を助長する」「対立を助長する」のように、好ましくない傾向をさらに強める意味で使われることも多いんだ。

現在の使い方の例

  • その発言が不安を助長する。
  • うわさが混乱を助長した。
  • その行動が対立を助長することになった。

カンタンにいうと、現在は「ある状態や傾向をさらに進ませる・強める」という意味で使われることが多いよ。

ただし、教科書で学ぶ故事については、無理に成長を助けようとして、かえって悪い結果になったというもとの話もしっかり押さえておこう。

「苗の成長を助けようとしてかえって枯らしてしまった故事から生まれた『助長』の意味と、現在の『ある傾向や状態をさらに強める』という使い方を比較した図解。」

「助長」の重要語句

書き下し文意味
宋人宋の国の人。
苗植物のなえ。
長ぜざる成長しない、伸びない。
うれへ心配して。
これをぬく苗を引っぱり上げる。
芒芒然すっかり疲れた様子。
病れたり疲れた。
予私。
長ぜしむ成長させる、伸ばす。
往きて行って。
視れば見てみると。
則ちすると。ここでは、口語訳では「もう」と訳されている。
かれたり枯れていた。

「予」は誰を指している?

「今日病れたり。予苗を助けて長ぜしむ。」の「予」は、苗を引っぱり上げた宋の国の人自身を指しているよ。

「予」は、ここでは「私」という意味だね。

「苗則ちかれたり」の意味

物語の最後に出てくる重要な一文が、

苗則ちかれたり。

だよ。

教科書の口語訳では、「苗はもう枯れていた」という意味になる。

この一文によって、苗を助けようとした行動が、かえって悪い結果になったことがはっきりするんだ。

くまごろう
「助けて伸ばしてやったぞ!」と思っていたのに、息子が見に行ったら苗はもう枯れていた……。この落差が、故事の面白いところでもあるね。

「助長」の故事から考えられること

この故事からは、こんなことを考えることができるよ。

成長にはそれに合った時間や過程が必要で、無理に早めようとすると、かえって悪い結果になることがあるということだね。

例えば、誰かが自分で考えたり成長したりする前に、周りの人が何でも先回りしてやってしまうと、本人のためにならないこともある。

苗を育てることだけではなく、今の私たちの生活にもつながる考え方として読むことができるんだ。

「助長」の新出漢字

漢字読み教科書にある例
尾ビ/お語尾・尾根
苗なえ/なわ苗木・苗代
疲ヒ/つかれる疲労・気疲れ
枯コ/かれる栄枯・枯れ木

また、教科書では付表の語として「息子(むすこ)」も示されているよ。

テストで押さえたいポイント

  • 「助長」は、苗を早く育てようとして無理に引っぱり、枯らしてしまった故事から生まれた。
  • 「予」は私という意味。
  • 「病れたり」は疲れたという意味。
  • 「苗則ちかれたり」は、教科書の口語訳では「苗はもう枯れていた」。
  • 苗が枯れたのは、苗を早く伸ばそうとして無理に引っぱり上げたから。
  • 故事からは、余計な手助けによって、かえって悪い結果になることが読み取れる。
  • 現在の「助長」は、物事の成長や発展を助けたり、ある傾向をさらに強めたりすることを表す。
  • 現在は「不安を助長する」のように、好ましくない傾向を強める意味でもよく使われる。

「助長」まとめ

「助長」は、苗の成長を早めようとして引っぱり上げた結果、苗を枯らしてしまった宋の人の故事から生まれた言葉だよ。

故事を読むうえで大切なのは、「助けようとした行動が、かえって逆効果になった」という点。

また、現在の日本語では、「助長」は物事の成長や発展を助けることや、ある傾向をさらに強めることという意味でも使われているよ。

書き下し文の「予」「病れたり」「長ぜしむ」「苗則ちかれたり」などの意味と合わせて、故事の流れから「助長」の意味や由来を説明できるようにしておこう。

くまごろう
「早く育てたい!」と焦って手を出しすぎると、かえってだめにしてしまうことがある。「助長」の故事は、そんな失敗を今にも伝えてくれているんだね。

ここまで学習できたら、「助長」のテスト対策練習問題とドリルに挑戦しよう!

【中学国語】故事成語「助長」テスト対策練習問題
【中学国語】故事成語「助長」本文・口語訳ドリル
【中学国語】故事成語「助長」意味・故事読解ドリル
【中学国語】故事成語「助長」重要語句・漢字ドリル

参考資料

  • 教育出版 中学校国語教材「助長」
  • 教育出版「学び」・「学ぶ漢字」

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青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。 ※サイト全体の運営実績についてはこちらにまとめています。「ゆみねこの教科書」は、ゆみねこの教科書教育メディア合同会社が運営しています。会社概要・事業内容については、コーポレートサイトをご覧ください。

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