共通テストの現代文対策!過去問や解き方のコツなどを紹介
共通テストを受ける際、多くの受験生が「国語」の教科を受験しています。
国語の教科の中でも「現代文」「古文」「漢文」と内容が分かれていますが、どういった大学を受ける場合でも「現代文」は必須となります。
そこでここでは共通テストの現代文について過去の出題傾向や解き方のコツ、ポイントなどについて紹介していきたいと思います。
共通テストの現代文の概要について。配点や問題構成など
まずは共通テストにおける現代文の概要、配点、問題構成などについて紹介していきます。
現代文の問題がどのように出題されているのかを把握しておきましょう。
共通テストの現代文とは
センター試験から共通テストに変更となった際に国語で「記述解答」を取り入れるかという話がありましたが、結局見送られたという経緯があります。
そのため試験時間などはセンター試験の時から変わっておらず、試験時間は80分、配点は200点となっています。
大問構成は、
- 現代文(評論) 50点
- 現代文(物語) 50点
- 古文 50点
- 漢文 50点
となっており、全体の半分を現代文が占めていることがわかります。
出題レベルはセンター試験の時から大きくは変化はしていません。
難関私立大学の入試問題ほどの難易度はなく、教科書レベルをマスターしていれば十分に対応できるレベルとなっています。
ただ、センター試験と変わったのは「文章や資料の増加」です。
センター試験の時は長文による本文があって、それに対する問いに答えていくという形式でしたが、共通テストでは文章や資料、データが多くなっており、それらを総合的に読み取っていく形式となっています。
そのため読み取る量が増加したということがあるのです。
現代文(評論)の概要とは
大問1は「評論分」が出題されています。
評論、つまり論理的文章に加えて「文章や資料、データから読み取った情報を総合的に理解できるか」ということがポイントとなっています。
これまでの国語で見られた単純に心情理解や作者の意図を読み取るというだけではなく、与えられた情報をどれだけ多角的に読み取ることができるかが問われています。
こういった形式の問題に慣れていないと対応が遅れてしまう可能性があります。
現代文(物語)の概要とは
大問2では小説、随筆、詩などが出題されています。
センター試験の時には小説もしくは随筆が多く出題されていましたが、共通テスト施行調査時には詩が出題されたことから、詩などが出題されていく可能性も十分にあります。
大問1の論理的文章とは大きく違っており、こちらでは登場人物の心情理解や物語、詩における表現技法が重視されています。
国語の時間配分の目安とは
共通テストの国語では大問が4題に対して試験時間が80分となっています。
これは多くの受験生にとって「短い」時間だと言えます。
国語における解答時間の目安としては、
- 現代文(評論) 20~25分
- 現代文(物語) 15~20分
- 古文 15~20分
- 漢文 10~15分
- 全体的な見直し 5~10分
となります。
どの分野が得意なのかにもよりますが、できる限り古文や漢文には時間をかけず、現代文に時間を取りたいところです。
特に「評論」分野については与えられている文章、資料、データが多くなるため、正しく読み取っていくのに時間がかかります。
「物語」は評論ほど時間は取れませんが、こちらも文章を読み取るのにある程度の時間がかかります。
そのため、古文や漢文を先に解いてしまうという方法がおすすめです。
それほど時間をかけずに古文や漢文を解いてしまったほうが、後で時間調節をしやすくなります。
過去問や、傾向と対策・解き方のコツについて
では次に実際に過去にはどういった問題が出題されているのか、全体の傾向と対策を紹介するとともに、現代文の解き方のポイントについて紹介していきます。
現代文(評論)の出題傾向と解くコツとは
評論分野で出題されているのが、
- 架空生徒が題材となっている文章を読んで自分の考えをまとめたノートの空欄部分を補充していく問題
- 複数の題材、資料を絡めた出題
- 実生活に関係が深い実用的な題材の文章
です。
センター試験とは違い、これらの新傾向の問題が出題されています。
評論問題を解く際に重要になるポイントは「読解スピードと正確さ」です。
複数の題材や資料が出されてくるためにどうしても読み取るのに時間がかかっていきます。
ここで内容を読み取るのに時間を使いすぎると解答に充てる時間が少なくなってしまいます。
かといって、早ければ良いというわけではありません。
スピードだけを重視して資料を見ていると見落としが発生してきます。
重要なのは「早く正確に読み取る」ということです。
こういった練習は普段から「多くの文章を読む」「多くの問題を実際に解く」ということで鍛えていくことができます。
まず文章を読むのが遅い、読み取る力が弱いというのは致命的になるため、早く文章を読む力を鍛えていかなくてはいけません。
また、文章を読むだけでなく、「文章や資料から情報を読み取る」ことに慣れていかなければならないため、共通テストの過去問や予想問題集などをやり込んでいきましょう。
その際、「時間を計測して」解いていくと自分がどれくらい時間をかけて問題を解いているのかがわかりますので、必ず時間を測って解いていきましょう。
現代文(物語)の出題傾向と解くコツとは
大問2で出題されている物語文では小説、随筆などが出題されているのですが、実際に共通テストでは少し古い文章、独特な書き方の文章なども出題されているため幅広い対応力が求められています。
物語文を解いていくコツ、ポイントとしては「いろいろな文章に触れてきているか」が重要となってきます。
単純に「国語は本を多く読んでいる生徒は有利」と言われることがありますが、これは事実です。
いろいろな本を読んでいることで「読む速度が上がる」「文章への対応力が上がる」といった効果が期待できます。
時間に余裕がある限り、できるだけ多くの本を読むことをおすすめします。
そして「小説問題で出題される問題タイプを知っておく」ということです。
小説問題では、
- 文脈に関する問題
- 登場人物の心情理解の問題
- 小説全体の内容理解の問題
が出題されます。
こういった問題のタイプを知った上で、素早く判断できるようになれば格段に問題が解きやすくなります。
文章の中で、どの部分を集中的に読めばよいかが早く判断できるためです。
出題されている問題がこれらのどのタイプに当たるかを早く判断できるように慣れていきましょう。
小説が評論と大きく違っているのは「登場人物の心情理解」「時系列の正しい把握」が必要となる点です。
登場人物の「行動」「セリフ」などから心情を把握していくと同時に、それらの出来事の時系列を押さえておく必要があります。
小説によっては「数時間」「数日」「数か月」「数年」と時間の変化があるものがあります。
それらの時系列を正しく把握しておくことが重要なのです。
まとめ
共通テストの国語で現代文は配点も全体の半分と大きく、読み取って解答をするのに時間がかかる分野でもあります。
評論と物語では解き方のポイントも違っています。 他の教科と比較しても制限時間が厳しい教科となっていますので、問題に慣れる、文章に慣れる、解き方に慣れるといったことを地道に取り組んでいきましょう。
運営者情報
ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。