春のいきもの|観察の注意点と虫めがねの使い方をわかりやすく解説
小学校3年生の理科で学習する「春のいきもの」について、身近ないきものを観察(かんさつ)するときに注意すること、春にはどんないきものがいるのか、虫めがねの使い方などをわかりやすく紹介しています。
自由研究のテーマ探しにも役立つよ!
ポカポカと暖かい日差しが気持ちいいね。冬の間、静かだった町や公園が、なんだかザワザワと動き出す…。
そう、春がやってきたんだ!
春は、たくさんの「いきもの」たちが目を覚まし、活動を始める季節(きせつ)。
植物も動物も、みんな「いきもの」。ぼくら人間と同じ、大切な命だよ。
さあ、今日からキミは「春のたんけんたい」の一員だ!
虫めがねと記録(きろく)カードを手に、身近な自然にかくされた、小さないのちのヒミツを探しに出かけよう!
目次
たんけんたいへ!大切なおやくそく
このたんけんは、必ずおうちの人や学校の先生と一緒に行動しよう。
ひとりで知らない場所へ行ったり、知らない生き物に近づいたりするのは絶対にやめよう。
安全ルールを守ってこそ、最高(さいこう)のたんけんかだ!
たんけんの心得①:安全第一!探検家の“そうび”と“ちゅうい”
草むらや公園は、楽しい発見がいっぱいの場所。
でも、中にはちょっと注意が必要ないきものもかくれているよ。
まずは安全のルールをしっかり覚えよう!
たんけんたいの服装と持ち物

ぼうし: 頭を日差しから守る!
長そでの服・長ズボン: 虫さされや、草でのかぶれを防ぐぞ。
運動ぐつ: 動きやすく、安全!
記録(きろく)カードとえんぴつ: 発見したことをメモする、探検家の必須アイテム(ぜったいに必要なもの)だ。
草むらで気をつけること
草むらには、チクッとさしたり、さわるとかぶれたりする危険な生き物もいる。
下のような生き物を見かけたら、絶対にさわらず、そっとその場をはなれよう。

ちかよるとキケンないきもの | どんなキケン? |
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スズメバチ | 黄色と黒のしま模様が特徴の、大きなハチ。巣を守る気持ちがとても強く、近づくとお尻のするどい毒針で攻撃してくることがある。とても危険なので、見つけたらすぐに逃げよう。 |
ムカデ | たくさんの足がある、細長い生き物。石や落ち葉の下など、暗くてしめった場所が好きだ。するどいキバに毒を持っていて、かまれるとすごく痛いぞ。 |
チャドクガの幼虫 | ツバキやサザンカの葉っぱにくっついている、毛虫の仲間。この毛虫の、細かくて見えない毒の毛(毒針毛)が風で飛んできて、肌につくだけでも、チクチクとした激しいかゆみを引き起こすんだ。 |
ウルシ | 山や林で見かける木の仲間。この木の枝や葉にさわると、樹液(木から出るしる)のせいで、肌がかぶれて赤くはれたり、ひどいかゆみが出たりすることがあるんだ。 |
これらの生き物は、自分たちを守るために毒を持っていたりするんだ。
むやみに怖がる必要はないけれど、「ちかよらない」「さわらない」というルールをしっかり守って、安全に探検を楽しもうね!
たんけんの心得②:いきものへのリスペクト(尊敬)を忘れずに!
たんけんたいの、一番大切なルール。それは、「いきものへのリスペクト(尊敬の気持ち)」だ。
いきものは、むやみにつかまえたり、傷つけたりしてはいけないよ。
観察が終わったら、つかまえたいきものは、必ずもとの場所にそっともどしてあげよう。「ありがとう」の気持ちを忘れずにね。
石や植木鉢を動かして観察したら、必ずもとにもどすこと。そこは、誰かのおうちかもしれないからね。
たんけん開始!五感を使って、春のいきものを探そう!
さあ、準備はばっちりだね!
公園や校庭の草むらで、春のいきものを探してみよう。
ただ目で見るだけじゃない。キミの持っている「五感(見る・さわる・聞く・かぐ)」を使って、自然を感じてみよう!
さわると危険ないきものや、アレルギーのもとになるにおいを持ついきものもいることがあるよ。さわったり、においをかぐときは、先生やおうちの人に「これはさわったり、においをかいでも大丈夫?」と必ず確認してからにしよう
つかう五感 | かんさつのしかた |
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よく見る | どんな色?どんな形?何を食べてる?どうやって動いてる? |
耳をすます | どんな鳴き声が聞こえる?羽の音はする? |
においをかぐ | 花や草のにおいは、どんな感じ? 顔を近づけすぎないように、そっとかいでみよう |
さわってみる | (安全ないきものや植物なら)葉っぱはザラザラ?ダンゴムシの背中はかたい? |
春に見られる生き物の例(虫・植物)|発見のヒント
これはほんの一例だよ。キミの住む場所や天気によって、出会えるいきものは全く違う! リストにない、キミだけの「春のいきもの」を発見したら、それは最高の思い出になるよ!
いきもの | とくちょう |
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モンシロチョウ | ひらひらと飛ぶ、春のアイドル! 白い羽には、よく見ると黒いもんようがあるよ。キャベツ畑の近くが好きで、花の蜜を吸っている姿が見られるかも。 |
テントウムシ | 背中に黒い星(ほし)がある、まるっこくてカワイイ虫。ナナホシテントウは、植物の栄養を吸っちゃうアブラムシを食べてくれる、畑のヒーローなんだ。 |
ダンゴムシ | さわると、ボールみたいにくるんと丸くなる、みんなの人気者。実は、エビやカニの遠い親戚なんだって! 落ち葉の下など、ちょっとジメジメした場所が好きだ。 |
タンポポ | 黄色くて、太陽みたいな花。綿毛になったら、息をふーっと吹きかけて、種を飛ばしたことがあるかな? 茎を折ると、白い液が出てくるのも特徴だ。 |
シロツメクサ | 白いお花が咲く、公園や草はらのじゅうたん。四つ葉のクローバーを探したことはあるかな?別名「クローバー」とも呼ばれているよ。 |
ツバメ | 春になると、南の国から日本へやってくる渡り鳥。家の軒下などに、土やわらで上手におわん型の巣を作るよ。空を素早く飛ぶ姿は、とってもクール! |
さあ、キミはどのスターに会えるかな?
見つけたら、そのいきものが「何をしていたか」をじっくり観察するのが、探検家としての腕の見せ所だよ!
虫めがねの使い方と観察記録のポイント
小さないきものを、もっと詳しく観察したい!
そんな時に役立つのが、探検家の“ひみつ道具”「虫めがね」だよ。
使い方には、ちょっとしたコツがあるんだ。

【虫めがねの使い方】
動かせるもの(虫など)を見る時:
虫めがねを目に近づけて、見たいものを動かしながら、ピントが合う場所を探そう。
動かせないもの(花など)を見る時:
見たいものに虫めがねを近づけて、自分の顔を動かしながら、ピントが合う場所を探そう。
【ぜったいの注意!】
虫めがねで、絶対に太陽を見てはいけない! 目を傷つけてしまう、大変危険な行為だぞ!
見つけたいきものがいたら、さっそく記録カードにメモしよう!
「大きさ」「色」「形」「何をしていたか」をくわしく書くと、立派な研究レポートになるよ。
まとめ
今日の探検、お疲れ様!
たくさんの春のいきものたちに出会えたかな?
草むらの中に、こんなにもたくさんの命が輝いているなんて、驚いたよね。
今日の発見は、キミだけの宝物だね。
最後に、忘れてはいけない大切なこと。
- 外から帰ったら、必ず手をきれいに洗おう!
次の「たねをまこう」の学習では、植物の育ち方を調べていくよ!
運営者情報

ゆみねこ
詳しいプロフィールを見る
青山学院大学教育学科卒業。TOEIC795点。2児の母。2019年の長女の高校受験時、訳あって塾には行かずに自宅学習のみで挑戦することになり、教科書をイチから一緒に読み直しながら勉強を見た結果、偏差値20上昇。志望校の特待生クラストップ10位内で合格を果たす。
