小学校から高校までの国語の学習で登場する用語や言葉を、ひとつひとつ解説していきます。
詳しく学習できるページへのリンクもあるので、チェックしてみてね!
※随時更新していきます!
目次【本記事の内容】
- 1.「か」ではじまる用語
- 2.「き」ではじまる用語
- 3.「く」ではじまる用語
- 4.「け」ではじまる用語
- 5.「こ」ではじまる用語
「か」で始まる用語
返り点 | 漢詩は、中国の言葉で書かれた詩なので、そのままでは読むことができない。そこで、日本語として読めるように工夫する方法が考えられた。 「返り点」は、その工夫のひとつ。 中国語と日本語では、文法が違うので、言葉の順番も変わる。 なので、中国語を日本語として読むには、「どの言葉を先に読むべきか」とか、「どの順番で読めばいいか」がわかるようにする必要がある。 「返り点」は、「どの言葉から読むのか」、「どんな順番で読めばいいか」がわかるようにするためのマークのようなもの。 解説ページ→「漢詩の形式やルールについて」 |
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係り結び | 古文でのルールの一つ。文の中に「や」「か」「ぞ」「なむ」「こそ」という係助詞がある場合、それに応じて文末(文の終わりの「結び」のこと)の活用語が連体形または已然形になること。 「や」「か」は疑問や反語の意味を持ち、「ぞ」「なむ」「こそ」は強調の意味を持っている。。 |
書き下し文 | 漢詩は、中国の言葉で書かれた詩なので、そのままでは読むことができない。そこで、日本語として読めるように工夫する方法が考えられた。 その工夫を使って、漢詩を「日本語として意味が通じるように書き換えたもの」を書き下し文という。 【例:春暁という漢詩の場合】 ![]() |
学童疎開 | 戦時中、空襲などによる被害を避けるために、東京などの大都市に住んでいた学童を、空襲の少ない地方の都市や農山漁村へ一時的に移住させること。「字のない葉書」では、幼い妹たちが地方へ学童疎開することになった。 |
落葉松 | 日本に昔からあるマツ科の落葉針葉樹のこと。 北原白秋の詩に「落葉松」というものがある。 |
漢詩 | 中国の伝統的な詩のこと。 |
「き」で始まる用語
季語 | 俳句や連歌などで、その句や歌が春夏秋冬のどの季節なのかを表すために、季節を示す言葉のこと。 |
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木坂涼 | 中学1年国語「詩の世界」で学習する「魚と空」の詩の作者。 |
擬人法 | 印象に残るようにする表現技法のひとつ。 動物や、生きていない物などを、まるで人間のように例えて表現すること。 例えば、「海が眠っている」というように、本当なら海は眠ったりしないが、人間のように表現することで、印象に残るようになる。 |
北原白秋 | 明治から昭和にかけての詩人・歌人。 童謡や短歌でも有名。「落葉松」「邪宗門」「思ひ出」「桐の花」「雲母集」などの作品がある。 |
キャラコ | 薄くて光沢のある白い木綿の生地のこと。「字のない葉書」で、母が幼い妹が疎開する時にキャラコを使って肌着を用意した。戦後まもない当時では、貴重品だった。 |
「く」で始まる用語
句 | 詩の学習などで使われる言葉。ひとまとまりの言葉のこと。 |
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ぐうちゃん | 中学2年国語で学習する「アイスプラネット」に登場する、主人公のおじさんのあだ名。「ぐうたら」しているから「ぐうちゃん」と呼ばれるようになった。 |
クジャクヤママユ | 中学1年国語「少年の日の思い出」で登場する蝶の名前。 とても珍しい蝶で、主人公は友人の家からクジャクヤママユを盗み出し、慌ててポケットに入れた時に潰して台無しにしてしまう。 |
草野心平 | 小学4年国語で学習する「春の歌」という詩の作者。「かえる」をテーマにした作品が多い。 |
工藤直子 | 中学1年国語で学習する「野原はうたう」という詩の作者。 |
クニマス | 中学1年国語で学習する「幻の魚は生きていた」で登場する魚の種類。 秋田県の田沢湖だけに生息していた魚だったが、1940年ごろに絶滅したと考えられたが、その70年後に山梨県の西湖で発見された。 |
軍記物 | 軍記物語や戦記物語ともいう。鎌倉時代や室町時代に作られた、歴史上の「合戦」のことをテーマにした物語のこと。 歴史的に何が起こったかが書かれているだけではなく、「だから・・・するべき」や「人生とは・・・というものだ」のように、教えが込められたものもある。当時何があったのかなどを探る資料にもなる。 軍記物の例:「平家物語」…源平合戦や平家が力をなくしてしまうまでをテーマにしている。「将門記」…平将門の争いをテーマにしている。他にも「太平記」「保元物語」「平治物語」「義経記」「曽我物語」などたくさんある。 |
君子 | 徳の高い人、立派な人、人格者という意味。 |
訓読文 | 漢詩は、中国の言葉で書かれた詩なので、そのままでは読むことができない。そこで、日本語として読めるように工夫する方法が考えられた。 その工夫を使って、漢詩に「日本語として読めるようにするための記号や送り仮名を加えたもの」を訓読文という。 |
「け」で始まる用語
敬語 | 書き手や話し手が、読み手や聞き手や、話題にしている人物などに対して敬意(うやまう気持ち)を表すために使う言葉のこと。 敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類がある。 解説ページ→国語「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」 |
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形式 | 国語では、「詩の形式」というように使われる。 これは、詩が「どんなきまりで書かれているか」という意味。 |
結論 | 「説明的文章」は、「序論」・「本論」・「結論」という構成になっている。色々なことを例に挙げて考えてみたり、実験をしたりした「結果、どんなことが言えるのか」を伝えるために書くのが「結論」。 |
ケルルンクック | 草野心平の「春の歌」という詩に登場するカエルが鳴く時のなきごえ。 |
現代語訳 | 昔の言葉で書かれた作品を、今現在の言葉に直したもの。 |
「こ」で始まる用語
黄鶴楼 | 中国の武昌という町にある建物の名前。 「李白」という中国の詩人の作品「黄鶴楼にて孟浩然の広陵へ之くを送る」という七言絶句に登場する。 |
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口語 | 「今の時代に、みんなが話すときに普通に使っているような話しことば」のこと。 口語に対して、昔の文章を書くときに使われているようなことばのことを「文語」という。 ![]() 例えば、「かぐや姫」の「今は昔、竹取の翁というものありけり。野山にまじりて竹をとりつつ、よろづの事につかひけり」というのは文語。 これを口語にすると、「今となってはもう昔のことだけど、「竹取じいさん」という人がいたんだ。野山に入っていって、竹を取ってきては、いろんなことに使っていたんだって。」というようになる。 |
口語詩 | 詩の形式のひとつ。 詩が、「今(現代)の話し言葉」で書かれている場合、その詩の形式は「口語詩」となる。 対して、「昔の書き言葉」で書かれている詩の形式は「文語詩」という。 さらに、詩の形に決まりがないものを「口語自由詩」、形にルールがあるものを「口語定型詩」と呼ぶ。 |
孔子 | 中国古代の思想家。孔子と弟子たちの言行録(会話や行動を記録したもの)である「論語」には、人間の生き方や、学ぶ姿勢についての孔子ならではの観察や深い考えがおさめられている。 中学国語では、論語について学ぶ。 論語の「故きを温めて新しきを知る」から、四字熟語の「温故知新」が生まれた。 |
口承文学 | 文章などにされずに、口から口へ伝えられる文学のこと。 まだ文字がない時代や、文字を持たない民族、宗教的な理由によって文字で残すことができないものなどが口承文学として後世(自分よりあとの世代のこと)に伝えられた。 |
好色一代男 | 江戸時代の小説家井原西鶴の作品。元禄文化の代表文学作品。 |
広陵 | 中国に昔あった郡の名前。揚州のこと。 「李白」という中国の詩人の作品「黄鶴楼にて孟浩然の広陵へ之くを送る」という七言絶句に登場する。 |
古語 | 古文に使われている言葉のこと。古語には、現代でも意味の変わらないものがあるが、古文でしか使われない特別な言葉や、同じ言葉でも現代では違う意味をもつ言葉などがある。 例えば、「聞く」という言葉は古文でも現代でも同じ意味だが、「ののしる」は今では悪口を言うというイメージがあるが、古文では「評判になる」という意味も持っている。古文では「いらへ」という言葉が「答える」という意味で使われているが、これは現代では使われない言葉になっている。 |
五言絶句 | 漢詩の形式のひとつ。 「絶句」とは、「4つの句」でできている漢詩のこと。 さらに、その「ひとつの句が5文字」で作られた漢詩のことを、五言絶句という。 2つめの句の終わりと、4つ目の句の終わりに押韻が使われる。 中学で習う五言絶句には、「春暁」「絶句」などがある。 解説ページ→「漢詩の形式やルールについて」 |
故事 | 歴史的な事実や古くから伝わる例え話、エピソードなどのこと。 |
古事記 | 712年に編さんされた、最も古い日本の歴史書。太安万侶が元明天皇の命令を受けて、稗田阿礼が暗誦(文章を見ないで、頭で覚えていることを口で唱えること)していた神話や、歌謡(節をつけてうたう歌のこと)や歴史を、文章に書いたものが古事記。 全部で3巻ある。 漢字で書かれており、漢字の「音」と「訓」を交えて使う「変体漢文」で書かれている。 |
故事成語 | 歴史的な事実や古くから伝わる例え話、エピソードなどをもとにして作られた言葉のこと。 例えば、「矛盾」というのは、「どんなものでも突き通すことができない盾」と、「どんなものでも突き通す矛」を売っていた商人の話。 この盾と矛は、どちらかが正しければ、もう片方は必ず嘘になる関係で、両方が正しいということはありえない。このことから、つじつまがあわないことを意味する「矛盾」という言葉が生まれた。 |
滑稽本 | 江戸時代の化政文化で流行った本のスタイルのひとつ。下ネタやギャグなどが使われ、ゲラゲラと笑ってしまうような本のこと。 十返舎一九の「東海道中膝栗毛」など。 |
小林一茶 | 江戸時代の俳人(俳句を作る人)。化政文化の代表的な人物。江戸幕府の財政が厳しくなる中、庶民や農民の感情を詠んだ作品が多い。 【作品例】 「雀の子 そこのけそこのけ 御馬がとおる」 |
孤帆 | たったひとつだけ見える、「ほかけ船(帆があるシンプルな船)」のこと。 |
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